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コミックマーケット77配布小冊子 の変更点


[[追加TIPS]]

2009年12月30日に開催された、コミックマーケット77で配布された小冊子の抜粋です。
改行・誤字・頁など原文なるべくそのままにしました。
~
07th Expansion Presents
うみねこのなく頃に
2009年12月30日 コミックマーケット77 頒布小冊子

ゲームマスターバトラ!

----
 EP5を終え、戦人はとうとうゲームマスターとなった…。
 ゲーム盤という名の世界を、俯瞰し、自在に物語を紡げる戦人はある意味、
神とさえ呼んでもおかしくない存在だ。

 ……しかし、我々の教義での神と違い、ゲームマスターは楽ではない。
 何しろ、全てを決め、全てを描かなくてはならない。雲の上からのんびり下
界を見下ろして微笑む、などという、まったりした商売ではないのだ。
 ましてや、ベアトのゲーム盤は小さな島が舞台とはいえ、複雑なルールが絡
み合い、わずか2日間といえど、その物語を紡いで描ききるのは、気楽に出来
ることではない……。
 戦人も最初は、好き勝手に物語を作ればいいんだろと気楽な気持ちだったが、
すぐにそれが甘い考えだったことを思い知る…。

「かーーー…。こりゃー、思ったより厄介な仕事だな…。」
「をーっほっほっほ! そうでしょうそうでしょう? 真相を知らない連中は、
好き勝手にデタラメな物語を作ってると思ってるでしょーけど、とんでもな
い! ベアトのゲーム盤のしっちゃかめっちゃかなルールの帳尻をあわせなが
ら、シナリオを1本まとめるって、かなり大変なんだから…!」
 前回のEP5を担当したラムダデルタが、ようやく自分の前回の苦労を理解
してもらえたと、ほくほく喜びながら威張り散らす。

「……とにかく、登場人物が多いんだよなぁ。そいつら全てに、ある程度の出
番を与えながら話を進めるってのは、ディレクター的というか、プロデューサ
ー的というか、かなーり難しい注文だよな…。」
「まー、そこは割り切るべきよねぇ。何しろ、今やキャラは学校の1クラスよ
り多いんだから。それ全部に平等に出番を与えてたら、わけわかんなくなっち
ゃうわー。」

 ほんの数キャラで物語を描くのは難しくない。
 戦人とベアトを軸に、ほんの1~2キャラ程度でなら、何とかシンプルにま
とめられないこともないのだ…。
「そうは言ったって、どうすりゃいいんだよ。現実に、数十人規模でキャラが
いるわけだぞ?」
「あんた、本当にクルクルパーねぇ? このラムダデルタちゃん様みたいに頭
使いなさいよ、あ、た、ま。………あ痛!! 頭突きじゃないわよバカ
ー!!」
「やかましいっ。こっちは、考えてはボツ、考えてはボツの繰り返しで頭が痛
いんだ。黄色い声でぴーぴー騒ぐな…! あんまりうるさいとEP6では登場
させねーぞ! 何かうまい秘訣があるならとっとと教えやがれってんだ。」
----
「…ったく、泣く子とゲームマスターには勝てないわねぇ…! でも、もう教
えるまでもないわ。あんた答えがわかってんじゃない。」
「え? おい、待てよっ。煙に巻いたまま逃げるな…!! ………ちっ、逃げ
ちまいやがった」

 仮にもゲームマスターの先任者。もう少し下手に出て、色々コツとか教えて
もらえば良かったかな。

 ……まぁ、いなくなっちまった後に愚痴っても始まらねぇぜ。
 諦めて、ゼロからシナリオを考えるか……。

 ドンドン。またノックの音。

 今度は誰だ?

「あいよー、開いてるぜー。モナカも羊羹もいらねぇから、シナリオのネタを
持ってきてくれー。」
「……戦人さま。お忙しいところ、失礼いたします。」
「おう、源次さんか。と思ったら、熊沢の婆ちゃんに郷田さんに、南條先生ま
で。使用人大人勢一同って感じだな。」
「戦人さま、ご無沙汰しております。郷田でございます。」
「ほっほっほ。次のシナリオのネタをお探しでしたら、実に好都合でございま
す。」
「なら、私たちは戦人さんの力になれると思います。本当に幸いだった。」
「へー? 何だか知らないが、ネタやアイデアなら大歓迎だぜ。お、お、何そ
れ、重箱? 中身は?」
「………頭をお使いだと、糖分が欲しくなるもの。郷田が戦人さまへの差し入
れにと、腕を振るいました。」
「戦人さまは洋菓子はお嫌いだったでしょうか…。そうでしたらこの郷田、と
んだご無礼を……。」
「ほっほっほ! とんでもないとんでもない。戦人さまは、洋菓子からプリン、
杏仁豆腐まで何でもお好きでいらっしゃいますものねぇ。」
「だいぶ苦労されてると聞きましてな。この辺で一服も良いかと思いまして。
医学を紐解くまでもなく、集中力を維持する為にも、休憩は大事ですぞ。」
「………それでは、配膳を失礼させていただきます。」

 さすがは使用人大人勢。手早く机の上を片付け、三段重ねの重箱から、色
とりどりのデザートを取り出し、あっという間に色気のない書斎を、デザート
バイキングに変えてしまう。
----
「さぁさぁ、召し上がれ。この老いぼれでよろしければ、あ~ん♪でもいたし
ましょうか? おっほっほっほっほ!」
「俺だけで食べちゃ申し訳ないぜ。みんなで食べよう! お、紅茶まで出てく
るのかよ…! 気が利くなぁ!」
「………どうぞ、戦人さま。……私は長く、お館様とベアトリーチェさまにお
仕えしておりました。…ですから、ゲーム盤の物語を紡ぐのがどれほど大変な
ものか、よく存じ上げております。」
「戦人さんがゲームマスターに就任されてから、お祝いもしておりませんでし
たからな。年寄りたちの、おやつ持参の表敬訪問とでも思って下さい。」
「そんな、年寄りなんて…! 俺は人生の先輩方を蔑ろになんて出来ねぇぜ。
ささ、食べよう食べよう。郷田さんも、そんな畏まらなくていいから、一緒に
食べようぜ!」
「ありがとうございます。それでは私も失礼して……。」
「ほっほっほっほ。役得役得。あ~、オイチイ。ほっぺが落ちちゃいそう…
♪」

 彼らの言うとおり、一服もいいかもしれない。
 あれだけ根詰めてアイデアが出ないのだから、集中力がますますに落ちてる
のに、机に向かって腕組みしても無駄なこと。

 人生の先輩たちの気遣いに感謝しながら、戦人はしばらくの間、ゲームマス
ターの重責を忘れ、のんびりと雑談を楽しんで気分を切り替えるのだった…。

「……ところで戦人さま。EP6の準備は如何ですか。」
「うーん。それがさっぱりでなぁ。……さっきラムダデルタにもぼやいたんだ
が、このゲームは登場人物が多過ぎる。そいつら全員にちゃんとした出番や見
せ場をあげたいと思ってるんだが…。それを1本のシナリオにまとめるのが難
しくて……。……あれ? そう言えばさっき、シナリオのネタを探してるなら
好都合と言わなかったっけ?」
「え、……えぇ、それでなのですが、その……。」

 郷田と熊沢が、そういう歳でもないだろうに、はにかむように笑う。
 何事かときょとんとしていると、源次が厳かに口を開いた。

「……戦人さまは、今回の人気投票の結果は、ご覧になりましたか?」
「え? あ、あー、有志主催人気投票だろ?! 俺が人気第一位で、いや、は
ははは…、照れるぜ…。」
 ……普通、こういうゲームの上位って、ヒロインが埋め尽くすもんじゃねぇ
のかなぁ。
----
 男主人公が第一位なんて、本当に珍しいよな…。あ、それを言ったら、『ひ
ぐらし』の圭一くんもか…。

「……この中で一番奮闘しました郷田が、22位。南條先生は48位。熊沢は
53位でございました…。」
「ほっほっほ…。まぁ、老いぼれには妥当な順位でしょうかねぇ。」
「源次さんは何位だったんだ?」
「41位です。……まぁ、若い世代の方には、なかなか太刀打ちは難しいです
な。」
「みんな、一番最初のエピソードから、ひどい役を、文句一つ言わずにこなし
てるってのに、……ちょっと辛い結果だな。あのクソムカつくヱリカなんて、
ロクなことしてねぇのに6位だぜ?」
「人気投票ですからねぇ…。……麗しい女性方には、なかなか太刀打ちが出来
ないのは、承知しておりますが……。」

 苦笑いしながらも、みんなはうな垂れる…。

 さっきまでの、楽しいデザートバイキングと紅茶の時間が、……しゅんと、
萎むように冷めてしまうのだった…。
 何とかみんなを元気付けたい……。

「あ、……。……俺は何を呆けてるんだよ。ゲームマスターは俺じゃねぇか。
……なら! みんなが人気アップ出来るように、出番や見せ場を増やせばいい
ってことじゃねぇか…!」

 おおっ、と一同は満面の笑顔を浮かべる。
 ……なるほど。彼らはそのための陳情に来たのだ。
 若者が目立ってばかりの『うみねこ』は、大人勢の出番が非常に少ない…。
 特に使用人大人勢は、第一の晩に殺されてしまうことも多く、いや、仮に生
き延びたとしても、魔女勢や俺やベアトにおいしいところを奪われ、まったく
目立てる場面はない…。

「いや、本当にうっかりしてたぜ…。人気投票の結果に同情するなら、俺が少
し加減すりゃあよかったんだ。人気は出番と見せ場に比例するわけだからなぁ
…! そんなことにも気付かなくて申し訳ない…! ベアトやラムダデルタの
シナリオではみんなもずいぶん不遇だったようだが、今やマスターは俺に政権
交代…! 任せてくれ。みんなの人気がドーンと上がるように、俺が出番や見
せ場を、いっぱい増やしてやるぜ!」
----
 ……とは言ったものの。どういう風に活躍させればいいやら。
 魔法バトルだの推理バトルだのという世界で、彼らにどんな見せ場が与えら
れるというのか…。

「……じゃあ、逆に質問だな。どんな見せ場が欲しい? おいしいデザートの
お礼だ。ドーンと俺が叶えてやるぜ!」
「で、でしたら…。ぜひとも私は、厨房で大活躍ということで…!」

「そりゃもちろんだぜ。でも、料理だけの活躍じゃ、事件後に見せ場がないぜ
…?」
「いえいえ、お任せを…! 何しろ私は、パティシエ界のセガール! 厨房で
なら負けないと、台所用品で大バトルとか如何でしょう…!」
「直前のシーンまではヘタれていて、厨房に追い詰められ、料理道具を貶され
て、怒りの力で覚醒、逆転…! おお、若者向けっぽいですな。」
「決め台詞は、”台所でなら負けないぜ!”では如何でしょう…!!」
「うん、悪くねぇな。……群がる山羊どもを、コック帽の郷田さんが、合気道
の技でばったばった! そこに熱いバトル曲がかかれば、脳汁溢れっぱなしだ
ぜ! よし決まりだ。郷田さんには必ず、カッコイイバトルシーンを用意する
ぜ!」
「おおおぉおおぉ!! ありがとうございます、ありがとうございます!!」
「熊沢の婆ちゃんはどんな見せ場がいい? やはりアレか? 色々な重要シー
ンをいつも扉の隙間からこっそり目撃してるパーフェクト使用人か?!」
「ほっほっほ…! 私はやはり、年齢と経験を活かした役割が一番ぴったりか
と…。豊富な人生経験から、現場の違和感をいち早く察知して、事件解決のカ
ギを握る…。……けれどもそれを犯人に知られ、涙なくしては語れぬ抵抗の末、
ダイイングメッセージを残し、あ、犯人をッ、追い詰める~~!! ベベ
ン!」
「わっはっは、そりゃ渋いなぁ! いただきだ! 熊沢さんはそういう役にし
よう。殺される役ってのは見せ場も作りやすいからな。熊沢さんが倒れるシー
ンでは、銀幕を涙で曇らせてやるぜ!」

 そんな調子で、南條は、ありものの生活用品だけでスーパー手術をこなして
しまう、スーパー外科医に。しかも、白衣の内側にはメスや薬物をいっぱい持
っていて、それで戦うこともOKな、ブラックでジャックな感じだ。
 源次さんは、いぶし銀の脇役がいいというので、ゲストハウスのラウンジで、
カクテルなんか作っちゃって、昔語りを語っちゃう役どころを与えることにし
た。
 バトルシーンはないんだけど、強力な敵キャラが、「お、お前は源次…
…?! 馬鹿な、死んだはず……!!」みたいなことを言って、昔の凄さの片
鱗を語られちゃう、みたいな方向性で一つ。
----
「……よしよし。今回は使用人大人勢が大活躍。豊富な人生経験と老獪な知恵
で、千年の魔女たちを打ち破るッ、てな展開にしよう…! ありがとう、みん
な! 方向性が決まれば、もう少しアイデアも出やすくなるってもんだぜ
…!!」
「それは良かった…! 私らも、戦人さんのお役に立てたようですな。」
「………それでは、私たちはこの辺でお暇いたしましょう。これ以上を居座っ
ては、執筆のお邪魔でしょうから…。」
「あぁ、気を遣ってくれてありがとうな! そして協力をありがとう! 次回
の人気投票、全員が10位以内に入れるくらいに活躍できるよう、最高のシナ
リオを書くぜ!!」

 郷田も熊沢も南條も、……源次さえも感涙に咽ぶ。
 戦人は、彼らの長きの無念を晴らすため、一層、EP6のシナリオ製作に没
頭するのだった……。

 ドンドン! 再びノックの音。

 今度は誰だ? ……すると今度は意外な人物だった。

「どう? 新しいシナリオ、進んじゃったりしてるゥ?」
「絵羽伯母さんの中学時代、……じゃなくて!! 魔女エヴァだな?! 何し
に来やがった。」
「何って、ご挨拶ねぇ…? 過去のエピソードで一番人気があったのは何? 
EP3じゃなァい。あのシナリオが盛り上がったのはどうして? 私という好
敵手が活躍したからじゃなァい。素敵なシナリオにはね、素敵なライバルが欠
かせないの! それに私、こう見えても前回人気投票は第8位! EP3以降、
ほとんど出番がないにもかかわらずのトップ10キープは、さすがだと思わな
い? うっふふふふふふ! あんたさえ良ければ、EP6にも登場して、盛り
上げてあげてもいいんだけどォ? くすくすくす、無理しないで登場させちゃ
えばぁ~?!」
「いやいい。ライバルは間に合ってるし。」
「ど、どうしてよ?!」
「……ムカつくライバルっつー意味では、充分にもう間に合ってんだ。タチの
悪さも変態度も、お前さんをはるかに上回ってるぜ。」
「な、何よそれぇええええぇええ?!」

 ヱリカとは次のシナリオで対決する約束だから、登場は内定してる。
 つまりもう、ライバルの席は埋まってるわけだ。その意味でキャラの被るエ
ヴァの出番は、ちょっと考えられない。
----
 エヴァも、EP3の当時には、かなーりムカつくキャラとして登場したわけ
だが、ヱリカと比べると、特に何かが秀でてるって感じはない。
 やはりヱリカは、後出しキャラだけあって、スペックが色々と高いなぁと納
得する。

「まぁ、そういうわけだ。立ち絵命令のスクリプトがバグった時くらいしか、
出番はねーぜー。」
「ヱ、ヱリカって子に私が劣るって言うの?! 何が?! どうして?!?!」

「……ランクオールSの超スペック。ムカつき度。ヘタれ度。特にデカいのが
変態度。あいつ、キャラ立ち過ぎだって。」
「な、何よ何よ?!?! 私がインパクトで負けてるって言うの?! キャラ
で負けてるって言うの?!?!」

「……だってあいつ、わざわざ水着に着替えて、雨の降る中、壁をよじ登って
ガムテープ張って回る変態だぜぇ…? ヱリカは人気投票第6位、あんたは第
8位。でも得票数は倍近いんだぜー…?」
「な、……何よ…。若い女の子が水着着てるってだけで、票が入っちゃう
の?!」

「男は露出に弱ぇからなぁ。スカートの丈一つとってもそうだぜ? ヱリカは
膝丈だけど、あんたはロングだし。……何しろこの絶対領域のご時世に、靴下
かタイツかニーソかさえわかりゃしねぇ。髪形もただのパッツン。そこへ来た
らヱリカは超王道のツインテール。スカート、髪形、露出に変態度と、どこを
取っても勝ち目がねぇよ。完全にキャラが飲み込まれてる。わざわざ出番を設
ける理由がねぇ。」
「ガ、ガぁーーーーーーン!!!!」

            ヱリカとキャラが被ってる。
                  ↓
             もう二度と出番なし!
                  ↓
             『うみねこ』をクビ!
                  ↓
                路頭に迷う。
                  ↓
                栄養失調。
                  ↓
                  死!
----
「そ、そんなの困るわぁあああぁあぁ!!! お願い、お願いしますゥ戦人さ
まァ…!! 私がんばりますから、出番を…! 出番をくださぁああい!! 
スカートの丈が問題なら直します! 髪形が問題なら直します! 露出度も変
態度もお望みでしたら、お言い付けのとおりにしますからッどうか私にも出番
を下さい戦人さまぁあああぁああ!!」

「………スカートの丈を直すって。……具体的にはどのくらいに直すわけ?」
「え、っと、………じゅ、……10cm……。」

 戦人が指を弾くと、エヴァのスカート丈が10cm縮む。しかしそれでも充
分なロングだ。

「も、……もう10cm……。」
「そろそろ膝くらい出てきた? それくらいでいいのかなァ…?」
「……も、……もっと……、……短くして下さ……ぃぃ……。」

 どんどんスカートが短くなっていく。最後には、両手を前で組みながら必死
に裾を延ばさないと、パンツが見えてしまいそうになるくらい短くなってしま
った。ミニスカートにも程がある…!

「まぁ、スカート丈だけなら、ヱリカに対抗できてきたかなァ。髪形はァ?」
「は、……はい…ッ。…ウィ、…ウィッグを被って、ツインテールに……しま
す……。」
「露出度と変態度はァ? いっひっひっひっひ~!!」

 ようやく戦人は、自分が単なるシナリオライターではなく、ゲームマスター
という名の神であることを思い出す。
 そうさ、ここでは俺が神!! 全てが自由自在なのだ。戦人に嫌われれば扱
いはおろか、出番さえ与えられない!
 こうして戦人も、魔女たちが例外なく宿すドス黒い誘惑に、どっぷりと沈み
込んでいくのだった……。

 最終的にエヴァは、超ミニスカートにドレスを改造し、黒のニーソックスを
着用。髪形はツインテールに直し、さらにその上、登場時は猫耳、鈴付き首輪
にセーラー服に尻尾付きブルマという、罰ゲーム衣装スペシャルで登場するこ
とまで約束させられる…。
 しかもそこまで苛烈を強いても、出番を失いたくないエヴァは、ありがとう
ございます戦人さまぁあああぁあぁと、三つ指をついてぺこぺこしながら連呼
する…。
----
 特別に出番を与えて遣わす、良きに計らえと、殿様のようにのたまう戦人は
もう、在りし日のベアトもびっくりの、真っ黒悪代官ゲームマスターだった…。
「わっはっはっは!! 我こそは新しきゲームマスター戦人さまだぜぇえ
え!! 出番が欲しいヤツは願い出よ! 俺の機嫌を損ねるヤツは出番なしだ
~、うっはっはっはっはー!!」

 今度は、留弗夫と霧江がやって来る。

「いよぉ、戦人ぁ~。俺たち家族だもんな? 出番はあるよな?」
「物語もいよいよ後半。ニンゲン側の反撃だもの。私たちも張り切ってる
わ。」
「霧江さんはともかく、親父はどうしようっかなぁ~?」
「そ、そんなこと言うなよぉ…! ほら、お前の好きなモンは何でも買ってや
るから! これからは心を入れ替えていいパパになるから! な? な?! 
頼むから、霧江は名探偵で大活躍。俺は、孤高のアクションヒーローって路線
で一つッ頼むよぉ~!!」
「しっかたねぇなぁ。この寛大な戦人さまに感謝しやがれってんだ。その願い、
叶えて遣わす!」

 次は蔵臼、夏妃、朱志香の一家。

「や、やぁ、戦人くん…。私と夏妃と朱志香も、……何とか出番と見せ場をお
願いできないかね…?」
「…わ、私たちは別に活躍したいとかはいいません。……仲睦まじく描いても
らえるだけで充分ですので……。」
「私はバトルでも活躍したいぜッ。一緒に大暴れして、魔女や悪魔どもを蹴散
らそうぜ!」
「う~~ん、叶えてもいいんだが、条件付けちゃおっかなぁ?」
「な、何だね……?」
「夏妃伯母さんに……その、……膝枕とかしてもらっちゃおうっかな…。そ、
それでその、……カカ、……カアサンとか呼んじゃっていい…? む、無理に
とは言わないぜ…? まぁその、出来たら水着姿でしてくれると…。あ、水着
については当社規定のものを支給します…! スクール水着とかどうです?!
もちろん無理にとは言いませんぜ、第一の晩に6人も殺さなきゃなんないんで、
困ってるんです、ヒッヒッヒッヒ~!!」
「ば、戦人ッ、てめッ、私の母さんに何てこと言いやがる!!」
「無理にとは言わねぇんだぜ~? 何しろ俺はゲームマスターさまなんだから
なぁ~?」
「ぅ……く……、……わ、……わかりました……。…み、……水着で、……膝
枕……、……します……。」
----
「うっひゃっほぉおおおおおおおぉおおおお!!」

 菓子折りを持って、譲治の一家もやって来る。
「ぼ、僕たち一家も、登場にはその、……条件がある、…のかな。」
「わしでよければ何でもする…! 頼むから家族にいい出番をくれたってや!
頼むぅううぅ!!」
「私と主人の出番はいいんです…! でも譲治だけはっ、譲治だけは素敵な出
番を与えてやって下さいぃ!」
「そうだなぁ、譲治の兄貴にカッチョイイ~バトルシーンでの活躍を与えても
いいなぁ?」
「ほ、ほんまかいな?! 戦人くん、ありがとうなぁ~!! ほんまおおきに
なぁ!!」
「ただし! ぐっひっひっひ! 絵羽伯母さんを一晩、自由にさせてもらっち
ゃうけどなぁ? そのたゆんたゆんでグラマラスなけしからんボディで、いっ
ひっひっひ! バニースーツで手料理でも作ってもらって、晩酌でもしてもら
っちゃおっかなぁ~、ぬっふふふふっふっふぅ!!」
「そ、そんな…!! 絵羽は堪忍したってや! 他のことなら何でも…!!」
「……い、……いいわ、あなた……。……譲治のためなら、………私、……
…。」

 ますます図に乗る戦人のもとへ、今度は楼座も。

「戦人くん…。その、……真里亞にも出番を……。」
「ぐっふっふっふ~!! それはもちろん構わねぇけどさぁ、楼座叔母さァ
ん? 人にお願いするなら、見返りってもんがないとなぁああぁ?」
「こ、……これは……体操服……? これを着て、ど、……どうしろというの
……。」
「楼座叔母さんには、体操服とブルマ姿で背中でも流してもらっちゃおっかな
ぁ~? ぐっひゃっひゃひゃああ~!!」
ぁ~? ぐっひゃっひゃっひゃああ~!!」

    ・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・

「………何ということでしょう…。戦人くんがゲームマスターの暗黒面に堕ち
てしまうなんて……。」
「惚れ惚れする暴走ぷりですなぁ。ぷっくっく…!」
「おう、ロノウェにワルギリアか。あんたらには世話になったからな。安心し
な、特に何の条件もなく、次回のエピソードでも出番を用意してやるぜ。」
「おやおや、それは本当ですか。これはありがたいですな。」
「俺はこう見えても、受けた恩は忘れねぇ男だぜ。いっひっひっひ!」
----
「……戦人くん。みんな出番が欲しくて必死なんです。その気持ちを弄ぶよう
なことはやめてあげて下さい…。」
「いくらワルギリアの頼みでも、そいつは聞けねぇぜ~☆ 何しろ俺は、恩は忘
れねぇが、恨みも決して忘れねぇ男だからなぁ~! そうそう、ロノウェ。こ
れ、告示文ね。貼っといてくれ。」
「畏まりました。……おや、これは。」

”煉獄の七姉妹は以後、ずーっと出番なし。異議ある場合は申し出ること”

 ……そんなものが貼り出されれば、七姉妹は戦人のところにすっ飛んで来る
しかない。
 しかしEP2から登場している古参であり、7人もいながらそれぞれが安定
した人気を持つ煉獄の七姉妹。
 それがなぜ、今回どころか、今後のシナリオ全てから出番なしということに
……。

「心当たりはあるでしょッ! 全部ルシ姉のせいだわ!!」
「「「「はーい、お姉様! ルシ姉が悪いでーすッ!!」」」」
「ど、どうして、私が悪いのよッ。どうして私のせいになるのよ…!」
「だってぇ。ルシファーお姉様ってぇ~。」
「EP3とかで、執拗に戦人くんをいじめてたし~。」

「姉妹の代表ぶって、戦人くんを独り占めしてイジメてたもんねぇ…? あぁ、
妬ましいわ腹立たしい!」
「ルシ姉が戦人さまの機嫌を損ねたのは、……疑いようもないな。」
「「「疑いようがないでござるー!」」」
「どーすんのルシ姉…! 私、縁寿さまとまた一緒に登場しようねって約束し
てんです! マジこれどーやって責任とんのーッ?!」
「わ、私ひとりが悪いわけでは……!!」
「「「いいえー! 全部ルシ姉のせいでーす!」」」
「とにかくぅ。戦人くんのところに謝りに行きましょーよー。」
「このままずーっと出番がないなんて嫌だぁあああ、わあああああん!!」

 ものすごく偉そうで悪趣味な玉座に、マントを羽織った戦人が、デーンと鎮
座している。
 七姉妹は跪き、どうにか出番がもらえないかと訴える…。
「……いよぉ、ルシファー。まさかこんな日が来るとはなァああぁ? いっひ
っひっひ…。」
「く、………く…ッ。」
「戦人さまァ! 私たち、出番が欲しいですぅ!」
----
「何でも言うこと聞きますから、登場させてくださいぃいぃ!」
 姉妹たちは、跪いて懇願するように訴える。
「ふむふむ。6人は登場する気があるみたいだが、ルシファーだけはその気が
ないようだなぁ?」
「……あ、……あんたに土下座するくらいなら、二度と出番がなくたって平気
よ…! だ、……誰があんたなんかに跪くもんですかッ…!」
「煉獄の七姉妹は、7人でセットだからなぁ。1人でも反抗的なヤツがいるな
ら、やっぱり出番はなしだなぁ?」
「「「そ、そんなああぁああ、戦人さまぁあああぁ!!」」」
「こッ、この馬鹿姉ッ!! あんた一人の意地で私たち全員が迷惑するの
よ!」
「ほらー! 土下座して謝りなさいよー!」
「そうそう額を床にぐりぐり押し付けて謝りなさいよー!」

 妹たちが総がかりでルシファーを組み伏せ、床に押し潰すように無理やり土
下座させる。

 ルシファーはそれでも屈服すまいと、歯軋りしながら涙を堪えている。
「戦人さまっ、この通りルシ姉も謝ってますので、どうか怒りを御静め下さ
い。」
「だから素敵な王子様との出会いの出番をちょうだい~!」
「私、おいしいのがいっぱい食べられる出番がいい~!!」
「そうかそうか。俺の機嫌さえ直れば、どんな出番も見せ場も思うままだしな
~。あー肩が凝ったぜー。」
「「はーい、お揉みしまーっすっ!!」」
「あー、ふくらはぎも凝ったなー、揉んでくれねぇかな~!」
「はい、お任せを!」「御意!」
「はい、お任せを!」 「御意!」

 右のふくらはぎをマモンに。左のふくらはぎをベルフェに揉んでもらう。
 右の腕をアスモに。左の腕をベルゼに揉んでもらう。
 あぁ、左右の二の腕が……、温かな果実に挟まれて、……し、至福だ……。
 ……のわぁあああ、何てゲームマスターは素晴らしいんだ…。ゲームマスタ
ー万歳!! 俺は神だ、新たなゲームの神となるぅうううッ!!

「6人の妹たちはともかく~。EP3でルシファーにはずいぶん世話になった
んだよなぁ~。杭とかで何度も抉られて、ぐりぐりぐりぐり、ぐりぐりぐりぐ
りぐりぐりー! あー、思い出しただけでもハラワタが煮えくり返るぅうう
う!」
「あーー、でしたらァ。今度は逆にィ、戦人さまがルシ姉を抉り返してやった
らいいと思いまァす。」
----
「それがいいと思いまァす! 戦人さまの気が済むまで、一晩中イジメちゃっ
たらいいと思いまァす!」
「な、……何言ってんのよ、お前たちッ?! ちょ、ちょっとッ、離しなさい
よッ!」
「私、知ってるんだからァ、ルシファーお姉様はァ、背中が弱いんだよねェ
…?」
「ちょッ、レ、レヴィア?! ど、どうしてあんた、そんなことをッ?!」
「あんたの弱点なんてみんな知ってるわよッ!! 知らないのは知られてない
と思ってるお姉様だけでしょッ?! だから浅はかなのよお姉様はッ!!」
「ほうほうほうほう、そちは背中が弱いと申すか、ほうほうほうほうほう!」
「や、やめなさいよッ!! そんなことして、私が屈服すると思うッ?! ひ
ーひー泣いて許しを乞うなんて本気で思ってるッ?!」
「えーい黙れ黙れー! あの日、お前にぐりぐりぐりぐり抉りイビられた恨み、
思い知れー! この辺か? この辺りか? そぉれ、ズブズブズブー!!」
「あひぃいいいいいぃいいい!!」
「それともこの辺かー?!」
「あはぁああああぁあ!! いやぁああぁあぁあ、お許し下さい戦人さまぁあ
ぁあ、あうぅああぁああああぁあああああ!!」
 ……本編ではまず機会がないであろう復讐の機会をゲットできて。戦人は満
足そうにルシファーの背中をぐりぐりするのだった…。

「如何ですか、戦人さま。スッキリなさいましたかっ。」
「あぁ、すっげえスッキリした…。見ろ、積年の恨みがすっかりなくなって、
俺の肌が剥きたてゆで卵みたいに、ツルツルのぷりぷりだ!」

 ルシファーは肩で息をしながら、事後っぽい感じの乱れ着衣で倒れている。
……ちょっぴり卑猥だ。

「これでぇ、私たちにも出番を与えて下さいますぅ……?」
「おう! これまでの恨みはスッキリ流したぜ! 安心しろ、お前らの出番も
安泰だー! うははははははは!」
「じゃー私ィ、素敵な王子様が迎えに来てくれる見せ場が欲しいでーす!」
「私、美味しいものがいっぱい食べられる役ー!!」
「見せ場とかじゃなくてもいいんで、最低でも7回は出番が欲しいでーす!」
「強敵との戦いと、美しい散り際を望んでいますっ。」
「ほらほらあんたたち! そんないっぺんに言ったら戦人さまが混乱されるわ
よ!! ちゃんと紙にまとめてから提出なさい!!」
「……わ、……私は、…どんな端役でもやられ役でも結構です…。……二度と
逆らいませんので、……出番を…、いただけると……。」
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「何だかんだ言って、ルシ姉が一番目立ってるのが妬ましい、あぁ妬ましい
ッ。」
「わはははははは! 何しろ、ゲームマスターは神だからなぁ! 何でも叶え
てやるぜ! 大船に乗ったつもりでいろー! お? また誰か来たぞ。今度は
シエスタ姉妹かな? それともドラノール一家かな? そういや縁寿め、我が
妹のくせにまだ挨拶に来ないとはいけ好かんヤツ! 七姉妹には全身マッサー
ジしてもらったからなぁ。シエスタ姉妹には、お尻のしっぽで額の汗でも拭っ
てもらおうかなぁ~? ドラノールには何をしてもらおう? うっひゃっひゃ
っひゃっはああぁ!!」

 ……そんな感じで、ゲームマスター戦人は、暴虐の限りを尽くし、ハーレム
を満喫したのだった。

 しかし、世の中、義務があるから権利がある。時にそれは逆になるが、それ
は必ず一対になって訪れる。
 戦人は、先に権利を享受したから、ゲームマスターとして彼らの要望に応え
るという義務を果たさなくてはならない。

「失礼します。……戦人くんが引き受けた要望を、紙にまとめて来ました
よ。」
「おう、ワルギリア、サンキュー! どれどれ、っと。……うぉ、ずいぶんな
数だなぁ。」

「ぷっくっく! 何しろ戦人さまはゲーム盤の神でいらっしゃいますから。叶
えられぬことは何もない。要望も、つい贅沢になってしまうというもので
す。」
「……それにしても、戦人くん。……この要望全てを、どうシナリオにまとめ
るつもりです…? それも1本で…。」
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         <EP6 登場人物要望書>
■源次
 いぶし銀の渋い脇役で。ゲストハウスのラウンジでカクテルを作って、昔語
りをする役。
 昔の片鱗を中ボスキャラに語らせ、往年の強さを感じさせること。

■南條
 スーパー外科医。手術道具のない中、生活用品をうまく活用して手術に成功。
さらにその上、手術道具での戦闘シーンもあり。

■熊沢
 重要なシーンをいつも目撃する役。豊富な人生経験で現場の違和感を察知! 
しかし犯人に気取られ殺されてしまう。その最期は涙なくしては見られない。
そのシーンの曲はもちろんdaiさん発注の新泣き曲で。

■郷田
 おいしい料理作りで大活躍! ディナーオーケストラのウンチクは最低でも
5万字希望。
 そして素晴らしき料理には拍手喝采! 奥様のお褒めのチューまでもらえち
ゃったり!
 戦闘シーンはもちろん厨房で。最初は銃撃戦だが、銃を落としてしまってか
らが本番。
 合気道でテロリストをばったばった! 決め台詞は「台所でなら負けない
ぜ!」

■エヴァ
 ヱリカを上回る悪役として復活! 残虐な殺人を再び次々と繰り広げる。
 ラストでは戦人と熱いバトルを展開! テキスト量は10万字を超えること。
 バトルシーンは、エヴァ専用バトル曲の新曲を5つは使用すること。
 さらにスピンアウトとして対戦格闘ゲーム化し、自分は強キャラにすること。
 フ■ンティアワークスは、私の抱き枕をDVD特典につけること!

■蔵臼
 黄金の魔女との戦いは、真の戦いへ。黄金、即ち金融の戦いへとうとう至
る! 伏して道化を演じていた蔵臼が、ついに真の黄金の魔術師として覚醒す
る!
 相場の駆け引き、真実と虚実。マネーゲームに渦巻く陰謀! ビジネス用語
が飛び交い、読んでるだけで業界通になれたかのように錯覚してしまうくらい
のテキストで!
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「サブプライムローン破綻! パターン青、バブルと確認!!」
「リーマン、活動限界まであと5分…!! 投資家が次々切断されていきま
す!!」
「公的資金注入切断、メリルリンチへの政府支援を強制排出!」
「駄目です、強制排出できません!!」「ナンデスッテー!!」
「駄目です、強制排出できません!!」 「ナンデスッテー!!」
「蔵臼司令、……え、FRB、グリーンスパン前議長よりお電話です…。」
「……百年ぶりかね。」
「あぁ、間違いない。………&ruby(リーマンショック){第二次世界恐慌};だ。」

■夏妃
 今までが物騒なお話だったので、今回は大人向けのしっとりとしたラブロマ
ンスがいいです。
 夫が私に雪玉を投げてくれて、それをキャッチして、割って中身を見ると、
……その、婚約指輪が入ってるとか。きゃ☆

■朱志香
 推理も理屈も関係なし! 正直、ミステリーとかどうでもいい。痛快朱志香
さまが、メリケンサックで巨悪をばったばったと打ちのめす爽快アクション巨
編!
 監督はチャウ・シンチーを希望。
 ラストでピンチになるが、そこへ嘉音くんが颯爽と現れて助けてくれる!
 そのシーンの詳しい説明は、別添資料735ページを参照!

■秀吉
 戦地から帰ってくると故郷は焼け野原。家も家族も財産も。全てを失った男
が、裸一貫から外食チェーン王になるまでを描く、爽快実録総天然色映画…!
 駐留軍倉庫に忍び込んで得た生活物資を闇市で売って得た現金で、まるでわ
らしべ長者のように遣り繰りし、次々にサクセスストーリーを築き上げる!
 詳細は、「痛快! 男一匹ワンマン奮闘記。~外食チェーン王、成功の軌跡
~」参照。弊社物販部及び各チェーン店にて定価1800円にて販売中。なお
新入社員は、研修期間中に本書を必読のこと!

■絵羽
 斜陽の右代宮家を憂う絵羽は、右代宮家復興のため奮闘する。
 女は家事と子育て? 女は引っ込んでろ? 引っ込んでるのはあんたでしょ
う、蔵臼兄さん!! 見ていなさい、男の時代はとっくに終わってるのよ!!
 知的さと力強さ。そして繊細さとやさしさを併せ持った、現代のねねが、夫
に尽くして大活躍! 夫の会社のピンチを、女の機転と知恵で次々救い、やが
ては右代宮家復興に舞台を移し大活躍することになる。
最後にはそれを金蔵に認められ、次期当主に認められる。
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 クライマックスでは、蔵臼と暴漢たちに夫が襲われてピンチになるが、自慢
の足技でこれを一蹴! 主演は私か、さもなくば宮本信子。当然、監督は伊丹
十三。

■譲治
 紗音との馴れ初めからを静かに丁寧に描いてほしいな。本編では未だに、そ
れを描いたシーンがないからね。
 あれは、恒例の親族会議の日のことだった。何年前のことかな。はは、思い
出すのも何だか恥ずかしいよ。
 あの日、僕は帽子を被ってたんだ。それが、強い風で飛ばされてね。浜辺に
飛んで行ったんだ。
 その時、紗音がいてくれてね。二人で一緒に浜辺へ帽子を探しに行ったのさ。
 なかなか見つからなくてね。二人で何度も浜辺を往復しながら、探したのさ。
 それでも見つからない。ただ無口に探すのもつまらないんでね。互いの身の
上話をしたりしたのさ。
 そこで、……彼女が水族館に憧れていることを聞いてね。
 たまたま僕の友人に学芸員の人がいたんだよ。彼の水族館の休館日に、特別
に二人きりで訪れることが出来るように手配してもらったんだ。

 僕は2つ彼女に謝ったよ。
 1つは、水族館の人ごみを見せてあげられなかったこと。
 1つは、……本当は帽子なんて、最初から被ってなかったんだってことをね
(キラッ☆)

「う、うぜー!!!!! んなッ、何だよ、これ……。この調子で、どこまで
続くんだよ! …こんなのが、まだ半分以上あるってのか…?!」
「……戦人くんのわがままっぷりに対する、正当な要求かと思いますよ…。」
「さて、この要望を全て満たすシナリオを書かなければならないわけですが。
……実はゲームマスターには、シナリオを書き上げる制限時間がございまして
…。」

「せ、制限時間?! そんなのがあるのか?! ぐ、具体的にはいつまで!」
「まー、ぶっちゃけると冬コミまでですな。」

「プレス工場さんの都合もありますから、納期はもっと早いですよ…。今年は
冬が寒そうです。工場は山の中にあることが多いですからね…。雪に閉ざされ
ると、マスターディスクが届かないということもありますよ。」
----
「さぁさぁ戦人さま、執筆を始めようではありませんか。この要望を全て満た
す新シナリオを!  ……あぁ、もしもお許しいただけるのでしたら、ぜひ私
にも、ワイルドな海賊船船長になって、世界の果てまで大航海な見せ場をお許
しいただけると嬉しいですな。」
「あ、で、……出来たら私も、17歳と1000歳記念ライブとかやらせても
らえたら嬉しいかも…。ぉぃぉぃ? 声が小さいゾー!!」
「あ、あの……。右代宮戦人からも要望よろしいでしょうか…?」
「おや、何でしょう?」
「これ、……全部、夢オチってことで、お願いしてもよろしいでしょうか
…?」
「「ダメです。」」
「図に乗ってました、マジで謝ります。助けてください、ワルギリアさま、ロ
ノウェさま…。」
「んもう、仕方ありませんねぇ…。」
「ぷっくっく。代筆をご希望でしたら、もちろんお引き受けいたしますよ? 
ただしシナリオには、私どもの要望も加わりますが。」
「この際、何だって構わん…! ………??? 何でそんな薄気味悪い目で
俺を見る?」

「………ルドバト。ゴーバト。アマバト。」

「ぷっくっく! ロノバトもぜひ。」

「……な、……何の話だ…? その語尾のバトってのは何だバト…? あ、新
しい語尾かバト…??」

「「にやぁああああああああああああああああ~!!」」



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■エピソード6、シナリオライター急募のお知らせ。

 前述要望書に沿ったシナリオを、25万字以上30万字程度でテキストファ
イルと、3行程度にまとめた概略をお送り下さい。

・賞金
 戦人大賞:100万円+同人デビュー
 戦人賞:50万円+同人デビュー確約
 努力賞:10万円

・締切
 2009年12月29日必着

・審査委員長からのコメント
 いや、マジすんません、調子乗ってました…。
 どんなシナリオでも結構ですのでお送り下さい…。それが私の望みです…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                                 <おしまい>

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