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考察投稿抜粋/創作説考察:魔法描写は登場人物の願望の投影(その3)

考察投稿抜粋

[編集]創作説考察:魔法描写は登場人物の願望の投影(その3)

うみねこの超展開な解答を真面目に考察する 13


248 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/11/06(金) 10:18:17 ID:/zMY7lfx
こちらのスレは殆ど読む機会がなかったので、既出でしたらご指摘ください。

「うみねこ」の最終的な勝利条件は「楼座の虐待による心の傷から、真里亞が解放され癒される手段を見つけること」だと推理しています。
また、この勝利条件は、戦人とベアトの両人で共有されるものとします。

もし規制に引っ掛からなかったら、論拠はこの後に展開します。


249 名前: 248 投稿日: 2009/11/06(金) 10:32:57 ID:/zMY7lfx
おや、書けちゃった。
てっきり規制に引っ掛かると思っていたので、慌てています。
詳細はいずれゆっくり展開するとして、大まかなところだけ。

各エピソードを俯瞰して、
「もしゲーム盤から幾人かが生還できた場合、明らかに不幸な未来が予想されるのは、真里亞(と、それに付随しての楼座)のみである」
ことが理由です。

真里亞は、楼座の虐待により、明らかに複雑性PTSD(=CPTSD)を発症しています。CPTSDの詳細については、下記Wikipedia項目を参照ください。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E9%9B%91%E6%80%A7PTSD

この障害に冒されている限り、以降の人生はいわゆる「生き辛い」不幸なものとなるケースが非常に多くみられています。
それを回避する為には、
・病原となる楼座の虐待を、今後防止する
・既に発症している症状に対して、適切な治療を行う
ことが必要となります。
その道筋を開くことが戦人とベアトの共通かつ最終の目標であり、現在繰り広げられているバトルは「最終目的に至る為の手段と試行錯誤」であると推理します。

ちなみに、EP4で、縁寿が真里亞の現実逃避に対して肯定的な評価に至ったのは、作者によるred herring(ミスリード)と解しています。


258 名前: 248 投稿日: 2009/11/06(金) 17:58:50 ID:/zMY7lfx
>>249
「真里亞を救う」という共通の目標を持つにも関わらず、戦人とベアトがメタ世界においてバトルを繰り広げる理由は何なのか。
上記目標に基づいて、バトルにおける両名の立場を考察すると

【戦人の立場=人間至上主義】
 現実的な行為、すなわち「楼座による虐待をなくし治療を受けさせる」等により、真里亞を救おうとする。

【ベアトの立場=魔法至上主義】
 魔法、すなわち「空想による現実逃避」を肯定することにより、真里亞を救おうとする。

両名とも目的は「真里亞の幸福」でありながら、互いが互いを否定する立場を取っている。これがすなわち「バトル」につながる。

ちなみに、精神医学的な見地では、戦人の方法論のみが真の真里亞の幸福につながる。ベアトの方法論は、当座をしのぐ回避策に過ぎず、結果として真里亞の精神を蝕み続けることとなる。
EP4裏お茶会でベルンとラムダが口を揃え
「「ベアトは絶対に勝利できない。そして奇跡は絶対に起こらない。」」
と嘲笑するのは、その事実を指すものではなかろうか。
EP4以降、何故かベアトが死を望み始めるのは
「自らの依拠する手段では、真里亞の根本的な救済には至れない」
ことを知っているからではなかろうか。

----
ところで、(戦人はさておき)何故にベアトが真里亞を救おうとするのだろうか?
いや、そもそもベアトとは何者なのか?

ここで「ベアトとは、一人あるいは複数の人間が持つ『欲求・願望』を擬人化したものである」と考察する。例示すると

【エヴァ・ベアトリーチェ】
 少女時代の絵羽が持っていた「野心」の擬人化

【エンジェ・ベアトリーチェ】
 「戦人お兄ちゃんに戻ってきて欲しい」という縁寿の願いの擬人化

【真里亞の前に現れる「ベアト」】
 「いつまでも『魔法』で現実逃避していたい」という真里亞の願いの擬人化

【紗音の前に現れる「ベアト」】
 「譲治への恋心をかなえたい」という紗音の願いの擬人化

【夏妃の前に現れる「ベアト」】
 「自分の気持ちを理解して欲しい」という夏妃の願いの擬人化

etc,etc....

しかし、戦人の前に現れるベアトだけは、彼自身の「欲求・願望」であるどころか、逆に彼と敵対するものである。これはいったいどういうことなのか?

その解答として
「『うみねこ』の各エピソードは、真里亞の身を案じる『誰か』による、想像あるいは創作である」
とする「創作説」を取り入れることとしたい。

その「創作者」の心は、
「戦人に擬人化される『当座の痛みは伴うが、根本的に真里亞を救う手段』」
と、
「ベアトに擬人化される『当座の痛みはしのげるが、根本的には真里亞を救えない手段』」
との間を揺れ動いているのではないか?

長くなったので、ひとまずここまでとする。


259 名前: 160 投稿日: 2009/11/06(金) 18:33:11 ID:mHBYw1zf
(別投稿へのコメントは省略:by編集者)

>>248
カウンセリング目的の創作説自体は既出ですがここまで詳細なのは初のように思います
患者真里亞と医師役ベアト&戦人の構図ですね
よい推理だと思います

参考までに患者戦人と医師ベアトって言う説も過去出てました


332 名前: 248 投稿日: 2009/11/08(日) 12:36:39 ID:qw3Q0eeD
>>259
> カウンセリング目的の創作説自体は既出ですがここまで詳細なのは初のように思います
> 患者真里亞と医師役ベアト&戦人の構図ですね

実は、前回の時点では「カウンセリング目的の創作」まで考えが回ってなかったのでした(^^ゞ
しかし、その説を採ると多くの箇所で説明が付きますね。
重ね重ね有難うございます! >>259

「カウンセリング説」ならば、

・「真里亞」あるいは「真里亞を救おうとする誰か」が、
 自分の心の内部で矛盾している気持ちを整理する為に、
 「エンプティ・チェア(=空の椅子)」技法を使っている。
   # 「エンプティ・チェア」技法については、下記ページの説明が簡潔かと。
   #  ttp://digi-glossolalia.txt-nifty.com/note/2005/03/post_13.html

・「うみねこ」世界で「エンプティ・チェア」技法により解決されるべき「矛盾している気持ち」とは、
 「一方の椅子
  =『自分の世界』は自らの主体を認めるだけで成立するという考え
  =戦人」
 と、
 「もう一方の椅子
  =『自分の世界』は(幻想世界を共有するなど)他者に認められて初めて成立するという考え
  =ベアト」
 である。

という解釈が可能になります。

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実は、戦人サイドにいる筈の縁寿が、何故「魔法で」さくたろうを復活させたのか疑問に思っていたのですが、

>>313
> ベアトは誰かに認められたいわけで、唯一認めてくれた真里亜の中にいれれば戦人に認められなくてもそれでいーやっていう投げやり空間から真里亜をとられたから出てこざるを得なくなったってことだろ

>>318
> もう一度EP4見直したら、
> 縁寿はこのときマリアになんで蘇らせられるのかと聞かれるが何も答えていないんだよね。
> なぜなら魔法なんてつかってないから。ただ同じものをもってきただけ。
> ベアトは「楼座がつくったたった一つの、」から赤字が言えないことに気づいて
> 絶望しているんだとおもう。事実を知ったベアトと縁寿、無邪気にはしゃぐマリアの対比みてたら
> 感動的だったこのシーンが逆の意味で泣けてきちゃったよ・・・

を読んですっきりしました。

縁寿が使った「魔法」とは

> 「あんたは他の誰でもない、右代宮戦人よ!
>  誰が認めようと否定しようと、あなたがそれを信じなさい…!!
>  あなたの世界はね、あなただけが作れるのよ。あなたが右代宮戦人である世界を、失わないで!」

との台詞のように
「『自分の世界』は自らの主体を認めるだけで成立する」ことであり、
その意味でベアトと相反するものだったのですね。


389 名前: 248 投稿日: 2009/11/09(月) 19:10:33 ID:L+cG2h71
>>387
> そういや、魔女同盟は邪悪なものに変わったのは重要なヒントなんだよな…

書きかけの推理につながりそうなので、中途半端&根拠レスでお恥ずかしいながらUPしてみます。

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1986年10月4日に右代宮家一族を全滅させた“とても不幸な事故”とは「真里亞が『黄金郷への道』を操作ミスしたことが原因」だと推理する。

1)真里亞は、戦人あるいは紗音から「魔法」=「想像による現実逃避」を伝授された(と思われる)。
   ・紗音は、EP2冒頭の譲治との旅行シーンで、既に「魔法」を信じる旨の発言をしている。
   ・戦人は六年前、紗音と、真里亞他の従兄妹たちに
    “また来るぜ、シーユーアゲイン。きっと白馬に跨って迎えに来るぜ。”
    に代表される、空想を喚起するような恥ずかしい台詞を並べていた(らしい)。

2)真里亞は虐待によるCPTSDを発症、複数の人格に解離していた。以下いくつか例示。
   ・「白真里亞」(デフォルト)
   ・いわゆる「黒真里亞」(EP4、民生委員の来訪~うさぎの破壊以降に生まれた「きひひひ」人格)
   ・さくたろう

3)白真里亞は戦人のことを覚えていないが、黒真里亞は六年前の戦人を思い出せる(と想定する)。

4)黒真里亞は、六年前に「魔法」を伝授してくれた戦人が、より強力な「魔法」で自分を幸せにしてくれるに違いないと期待していた(と想定する)。

5)しかし、六年ぶりに戦人と再会した黒真里亞は、「魔法」を全く覚えていない戦人に絶望する。これが戦人のいわゆる「六年前の罪と約束」である(と想定する)。

6)オカルトに堪能な真里亞なら碑文の謎を解けた(かもしれない)。

7)戦人への望みを失った黒真里亞は、代わりに黄金郷に救いを求め、「黄金郷への道」につながる装置が10月4日の24時に作動するよう事前設定を行う(と思われる)。

8ーA)誰も黄金郷に辿り着かなかった場合:
     真里亞の設定にミスがあり、屋敷崩壊~中にいる者全てが死亡(と推測)。
     EP2で楼座が死亡を免れた(?)のは、屋敷から逃げ出していた為(と推測)。

8ーB)誰かが黄金郷に辿り着いた場合:
     真里亞の設定が無効化できなければ屋敷崩壊(EP3)(と推測)。
     無効化できれば屋敷崩壊を回避(未見エンディング)(と推測)。

----
論拠に欠ける箇所が多々あるのが大問題です。
まだ読み込みが足りないので、実際に証拠の描写が無いのか、まだ探し当てていないのかは悪魔の証明。


390 名前: 248 投稿日: 2009/11/09(月) 20:25:21 ID:L+cG2h71
失礼しました、肝心の
>>387
> そういや、魔女同盟は邪悪なものに変わったのは重要なヒントなんだよな…
に言及していませんでしたね。

邪悪に変わったタイミングは、EP4中で明記されています。

>  民生委員のおばさんと名乗る人がやって来て、色々と話を聞かれた。
>  そして、可哀想にね、と言われた。
>  それを聞いて初めて、私は知った。
> 「…………真里亞って、………可哀想だったの……?」

>  (中略)

>  そして、……ママの表情を通して、邪悪な存在が、はっきりと断言した。
> 「さくたろうは、死んでしまいました。」

>  (中略)

> 「悔しい悔しい…!!!
>  さくたろがどうしても生き返らせられないなら、……真里亞は復讐したいッ!!
>  ママを同じ目に遭わせてやりたい!!
>  さくたろと同じ目に遭わせてやりたいの…!
>  ベアトリーチェ!!
>  そのための魔法を教えて!!
>  ママをやっつける魔法を教えて…!!」
> 「……………………………。……その言葉は本心か。」
> 「ママを殺す!!
>  殺してやる!!
>  ううん、あれはママじゃないよ!
>  ママに取り憑いた悪い魔女だ!
>  ママの魔女を殺してやる!!
>  ううううぅうぅううううぅう!!」
> 「……………………。 ……良かろう。その力を、そなたに与えよう。……心美しきそなたが自らに引き裂かれるくらいならば。……そなたにその苦しみを与えた、心無き母こそがよほど引き裂かれるに値する。
>  ……………教えようぞ、そなたに。……魔女の世界の、光差すことなき深淵の奥底を……。」
> 「ううぅううぅ、さくたろさくたろ…!!
>  みんな嫌い嫌い大ッ嫌い!!
>  ママも嫌い、縁寿も嫌い!!
>  みんなみんな大ッ嫌い!!
>  うぅううぅううわああああぁああああぁあああぁ……!!」

ここで「黒真里亞」が解離したことは誤解の余地がないでしょう。
そして黒真里亞は、ママも、縁寿も、みんなみんなも、大ッ嫌いで取り付いた魔女(≒本人)を殺してやりたいと言っています。
この黒真里亞の意志が六軒島事件につながった、とみて問題ないと思います。


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