用語解説と雑学/な行
用語解説と雑学
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- ナイト (knight)[チェス用語](EP2)
- なく頃にシリーズ[作品名](-)
- 那須ステンドグラス美術館(なすすてんどぐらすびじゅつかん)[地名](-)
- 「九羽鳥庵」の画像のモデルとなった建造物。栃木県那須郡那須町にある。欧米から輸入した建材で建てられており、とても日本国内とは思えない景観をつくりだしている。公式サイト
- 同じ敷地内に、「礼拝堂」内部のモデルとなった「セント・ミッシェル教会」がある。
- 鉈男(なたおとこ)[俗語][人名](-)
- 嘉音に対する俗称。EP1で鉈を持って戦ったことから。
- うみねこ本文には出てこない言葉であるが、ひぐらしのなく頃ににおける「鉈女」(こちらは同作の本文に出てくる表現)にちなんだものだろう。
- 七大(ななだい)[宗教・魔術用語](EP2)
- 世界を構成する根源は7つであるという思想。
- 古代インド哲学における自由思想家の一人パクダ・カッチャーヤナは、「地」「水」「火」「風」「苦」「楽」「命」の七要素が万物を司ると説いた。
- 七つの大罪(ななつのたいざい)[宗教・魔術用語](EP1)
- キリスト教において、人間を堕落させると言われている七つの欲望のこと。具体的には「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」の七つである。キリスト教の初期からある概念で、中世にはすでに確立していた。
- ダンテ・アリギエーリの叙事詩『神曲』のプルガトリオ(煉獄編)では、死者が煉獄で七つの大罪が清められる様子が描かれている。
- 1589年に悪魔学者のペーター・ビンスフェルトが、七つの大罪を司る悪魔がそれぞれ七体存在しているという説を唱えた。この説は近世以降のグリモワールでたびたび引用され通俗的なオカルトの世界で浸透したが、正統的なキリスト教ではこのような考え方は本来は存在していない。七つの大罪に対応するといわれている悪魔は以下の通り。『うみねこのなく頃に』に出てくる「煉獄の七杭」および「煉獄の七姉妹」はこの七体の悪魔が元ネタである。
- 浪花節(なにわぶし)(EP3)
- 浪曲のこと。明治時代初期から始まった演芸で、三味線を伴奏に用いて物語を語るというもの。大阪が起源なので浪花節と呼ぶ。
- 浪花節で語られる物語には人情話が好まれたため、利害ではなく義理人情に流されて行動してしまうような状況のことを「浪花節的な」と比喩する。EP3本編で使われているのもこの意味である。
- 那由他(なゆた)[宗教・魔術用語](EP1)
- 日本語での数の単位。10の60乗を示す。語源は「ナユタ」というサンスクリット語で、意味は「極めて大きな数量」である。
- なんだこれは・・・馬鹿みたいじゃないか[台詞][作中用語](アニメ)
- アニメ版第6話の文化祭ライブシーンにて、『どっきゅん☆ハート』を客席で聞いていた嘉音がもらした辛らつな感想。
- EP2の文化祭が悪ノリシーンだということを知らずに不意打ちを受けた原作未経験者にとっては、視聴者の感想をあまりに的確に代弁した台詞として良くネタにされる。
- なお、原作でも嘉音のこの台詞は登場するが、使用されている場所は全く異なる(原作EP2では、朱志香の教室でのはしゃぎっぷりに対する嘉音の感想として、ライブシーンの直前に使用されている)。
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- 新島(にいじま)[地名](EP1)
- 東京から約160km南にある、海浜リゾート地として有名な有人島(2008年現在、人口約3000人)。伊豆諸島を構成する主要な島の一つで、伊豆七島に含まれる。東京から大型客船で一晩、高速ジェット船で約3時間。静岡県下田市からも航路がある。東京・調布飛行場からの飛行機では30~45分(機体によって異なる)。
- 二階級特進(にかいきゅうとくしん)[経済・社会用語][軍事用語](EP2)
- 警察・消防・自衛隊・海上保安庁といった階級制度がはっきりしている組織で、階級が一度に二段階も上がること。滅多にないことであり、普通では有り得ないほど特別な功績を成した人間か、任務中に殉職した人間かのどちらかに与えられる。
- 殉職した人間を死後に二階級特進させるという慣例は日本独自のものであり、旧日本軍の慣例が受け継がれたものである。基本的には戦死者の名誉を讃えるものだが、二階級特進することによって遺族に対する補償が特進した階級に基づき上昇するという現実的な側面も存在する。
- EP2本文中では紗音の功績を純粋に讃える意味で「二階級特進」の言葉が使われているが、「二階級特進」という言葉は「殉職」の代名詞として認識されることも多く、比喩として使う場合はその使い方には気をつけないとならないだろう(最も本作ではわざと誤解されがちな使い方をネタとしてやってるようではあるが)。
- ニガヨモギ[食材・生物名](EP1)
- 肉体言語(にくたいげんご)[武器・武術](EP3)
- 肉体を言語化すること。元来は演劇や舞踏における用語で、フランス語のlangage corporelleの翻訳ともされる。言葉ではなく肉体の躍動によってテーマを表現するという芸術的行為のことである。
- しかし、近年になると「伝えたい思いを言葉でなく拳で殴り合うことで伝える」という少年漫画のようなノリのことを「肉体言語」という言葉で表現するようになった。本編ではこちらの意味で使われている。大魔法峠というアニメなどでも広く使用されている。
- 肉体の檻(にくたい-おり)(EP3)
- 精神を閉じ込めておくための入れ物。
- ニコニコ動画(-どうが)[パロディ][IT用語](-)
- 二色パン/二色アイス(にしょく-)[料理・飲料](EP4)
- 二色パンとは、あんパンのような中に具を詰めているパンにおいて、二種類の具をつめるもの。ただし、二つの具は混ざらないようにしなくてはならない。例えばクリームとジャムの二色パンなら、パンを割ると真ん中を境にクリームの部分とジャムの部分にくっきり分かれてることになる。それゆえに「二色パン」と呼ばれる。「二色アイス」も同じように混ざり合わないように二種類の味のアイスクリームを合体させたもののこと。
- ニッコロ・マキャヴェッリ(Niccolò Machiavelli)[人名](EP7)
- →マキャヴェッリの項目参照。
- 入城(にゅうじょう)[チェス用語/サ変動詞](EP2裏お茶会)
- チェスにおけるキャスリングのこと。
- しかし、EP2裏お茶会のラムダデルタの台詞では、プロモーション(将棋で言う「成る」に相当)の意味で「入城」という言葉が使われているようである。魔女の(少なくともラムダの)チェスではこう呼ぶのだろうか?作者のミスの可能性もある。
- そのラムダの台詞は「ベルンのヤツ、お情けの空気も読めずに手持ちのポーンをぜーんぶ入城させた状態から始めて!!」であった。チェスは開始時に双方が8つのポーンを持っている。これがもし全部プロモーションした状態となると、(プロモーションではポーンは普通クィーンに昇格するので)片方のプレーヤーが8つものクィーンを敵陣に送り込んだ段階から始めたことになり、確かにこれで勝てなければ奇跡というものである(もっとも、それでも苦戦していたが)。
- 「ひぐらしのなく頃に」の「祭囃し編」には、温泉刑事の徹甲弾化、ヘタレ神の大胆な宣戦布告、偶然来ていた散弾銃男と防弾リムジン、KYの空気投げ、挙げ句の果てに元祖ベルンの弾丸手づかみなど、ポーンのプロモーションになぞらえられるようなモチーフが満載である。もちろんそれ以前の編(とくにひぐらし解において)でもKの覚醒など、プロモーションに類するような出来事が見受けられる。
- ニュートン (Sir Isaac Newton)[人名][歴史](EP3)
- サー・アイザック・ニュートン(Sir Isaac Newton, 1643年1月4日 - 1727年3月31日)のこと。万有引力を発見し天体の運動を解明したイギリスの科学者。他にも光のスペクトル分析をはじめて行ったり天体望遠鏡を発明したりと偉大な足跡を残し、近代物理学の祖としてその名を歴史に轟かせている。
- 彼が作り出した力学の理論は著書『プリンキピア』に纏められており、いわゆる「古典力学」「ニュートン力学」などと呼ばれている。現在の義務教育で教えられる物理学は基本的にこのニュートン力学である。
- 20世紀以降の現代物理学は相対性理論と量子力学を基礎とするものであり、ニュートンが発見したニュートン力学とは違う理論なのだが、「人間の日常生活の範囲内で出会う現象」というスケールにおいてはニュートン力学と現代物理学は近似する(ニュートン力学が通用しなくなるのは、素粒子の世界や光速の世界における物質の運動である)。そのため、学校教育のレベルでは難解な現代物理学ではなく、ニュートン力学を教えるのである。
- 現代にまで大きな影響を残す偉大な科学者であるが、錬金術などのオカルトに深く傾倒していたことでも知られる。彼の活躍した17世紀のヨーロッパは、科学と神秘が混在していた最後の時代である。ニュートンにとっては自然科学も錬金術も分けるものではなく、ただ古代の英知を再発見しようとした結果、古典力学が築かれただけの話である。特に晩年は科学研究を放棄し、錬金術や神学の研究に没頭するようになった。
- ニュートンが作り出した自然科学の基礎は、ガリレオやケプラーなどの同時代の学者たちの科学的業績とともに、科学革命を引き起こす主要な燃料となった。そして、その後に続く自然科学者たちの様々な新発見が数多くの魔術や神秘を駆逐することになった。『うみねこ』の世界観的に言えば、これが人類に反魔法の毒素を植え付けるはじまりの時代になったといえる。そんな「魔女狩り」のスタートラインをきったニュートンが神秘に傾倒していたというのは、なんとも皮肉な話である。このことからニュートンは「最初の近代科学者」であると同時に「最後の魔術師」でもあると言われている。
- ニンゲン[作中用語](EP1)
- 人間の百年(にんげんのひゃくねん)[台詞・口癖][作中用語][ミステリー用語](EP1お茶会)
- 「うみねこのなく頃に」におけるミステリー分をあらわした言葉。EP1のお茶会で、戦人が魔法を否定し全てトリックだと強弁したところから、ベアトリーチェが自らの魔法を『魔女の千年』とし、魔法を否定できる人間たちの推理の力を『人間の百年』と呼称した。
- ミステリーというジャンルの元祖が何かは諸説あるが、一般的にはエドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』(1841年)であるといわれる。舞台である1986年から逆算すると145年の歴史ということになる。
- 人間至上主義者(にんげんしじょうしゅぎしゃ)[作中用語](-)
- 「うみねこのなく頃に」でプレイヤーに求められている立場。以下、公式サイトの作品紹介ページより抜粋。
皆さんは、どんな不思議な出来事が起こっても、全て“人間とトリック”で説明し、一切の神秘を否定する、最悪な人間至上主義者共です。
どうぞ、六軒島で起こる不可解な事件の数々を、存分に“人間とトリック”で説明してください。
皆さんが、どこまで人間至上主義を貫けるのか、それを試したいのです。
犯人は魔女。アリバイもトリックも全ては魔法。
こんなのミステリーじゃなくてファンタジー!
あなたが悔し涙をぼろぼろ零しながら、そう言って降参するところが見たいのです。
私が期待するのは、正解に至る推理が現れることじゃない。
一体何人が最後まで、魔女の存在を否定して、“犯人人間説”を維持できるのか。
つまりこれは、魔女と人間の戦いの物語なのです。
- 「うみねこのなく頃に」でプレイヤーに求められている立場。以下、公式サイトの作品紹介ページより抜粋。
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- 猫車(ねこぐるま)(EP1)
- 工事用の手押し車のこと。一輪のものは、操縦にはある程度の体力と慣れが必要であるが、意外なほど重量のある物も載せることができ、名前の通り猫のように狭いところにもどんどん入ってゆけるなど機動力が高い。ただし華奢な嘉音には文字通り荷が重いのかもしれない。
- 熱帯低気圧(ねったいていきあつ)[学術用語](EP5)
- 熱帯から亜熱帯にかけての海洋上空で生まれる低気圧。強いエネルギーを持つことがしばしばあり、大きな気象災害を与えやすい。一部は温帯にまで移動してくることもある。フィリピン付近でうまれた熱帯低気圧のうちとくに強いものを台風と呼んでいる。
- 1986年当時は、台風にまで達しないようなもの(トロピカル・デプレッション)に関しては「弱い熱帯低気圧」という言葉が使われていた。しかし「弱い熱低」もその語感とは異なり重大な被害をもたらすことがあるため(実例としては、1999年の神奈川県「玄倉川水難事故」がある)、2000年からは「弱い」という言葉は使わないようになった。
- ネトゲ[俗称](EP3)
- ネットゲームの略。国際的に通じる正式な名称は「オンラインゲーム」。インターネットなどを通じて遠隔地の人間と同時に遊べるコンピュータゲームのことである。
- ネリチャギ[武器・武術](EP4)
- 格闘技技の一つ。テコンドーで使われるかかと落としのこと。足を自分の額にくっつくくらいまで上げて敵めがけて一気に叩き落すダイナミックな技。
- ネロ[人名][歴史](EP2)
- 古代ローマ帝国の皇帝(Nero Claudius Caesar Augustus Germanicus, A.D.37-68)。「暴君」として悪名高く、とくにキリスト教徒の間では草創期のキリスト教を迫害したことから人気は低い。しかしながら善政と呼んでいいものも行っていて当時の市民には人気だったなど、多面的な評価がある。
- ドルチェ・ビータの項参照。
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- ノックス (Ronald Knox)[人名][ミステリー用語](EP2)
- イギリスの有名な推理作家、ロナルド・A・ノックス(1888-1957)のことと思われる。『陸橋殺人事件』や『密室の行者』などが知られているが寡作であり生涯に5作しか作品を出していない。本職はカトリックの聖職者で、退職時の位階は大司教であった。日本では推理作家として以上にノックスの十戒の提唱者として知られている。
- なお、ノックスはヴァンダインとは違って、フェアプレイにこだわる本格ミステリへの皮肉めいたジョークとして十戒を作成したという食えない部分がある。事実、ノックスは自らが十戒を破る作品を書いて読者を騙すということをやってのけている。
- ノックスが創造した名探偵は、私立探偵マイルズ・ブリードンとその妻アンジェラ。二人はノックスの全ての長編作品の探偵役である。
- ノックスの十戒(-じっかい, Knox's ten commandments)[ミステリー用語](-)
- イギリスの推理小説作家ロナルド・A・ノックスが1928年に発表した、本格ミステリで守るべきルール集。ヴァン・ダインの二十則と並んで、その後の本格ミステリの世界に大きな影響を与えた。
- ノックスの十戒の具体的な内容については外部リンクを参照。ノックスの十戒とは - はてなダイアリー
- しかし、「うみねこのなく頃に」では、ノックスの十戒に縛られない作品となることが事前に宣言されている。(No Dine. No Knox. No Fair. を参照)。
- …はずだったがEP5でドラノール・A・ノックスというキャラが登場、ノックスの十戒に違反する物の存在を否定する「概念攻撃」により、この物語世界を本格ミステリのルールで再構築してしまう。これ以降、ノックスの十戒は魔女と戦うための武器として多くのプレイヤーたちに注目されることになった。
- ドラノールの使うノックス十戒は5条が欠番になっている。原典でのノックスの十戒5条の内容は「中国人の登場を禁ず」。ここでの中国人は気功という超常的な力を使える存在という意味である。うみねこの世界観にあわせて言い換えるのなら「魔女(もしくは楼座)の登場を禁ず」といったところか
- ちなみに、日本探偵小説史上の三大奇書と呼ばれる中井英夫『虚無への供物』(1964年刊行)にも、事件の謎がノックスの十戒に当てはまっているかどうか、などという登場人物のやりとりが延々とある。まさに40年以上も前のモードである。最終的には全てのルールについて触れているが、作品の第一章にてすでに、10項あるルールのうち9つのルールについて言及している。
- ちなみに、米澤穂信『インシテミル』(2007年8月発売、このミステリーがすごい2008年第10位)にも、作中にノックスの十戒を模したルールが登場し、そのルールをもとに謎に挑むという展開がある。
- イギリスの推理小説作家ロナルド・A・ノックスが1928年に発表した、本格ミステリで守るべきルール集。ヴァン・ダインの二十則と並んで、その後の本格ミステリの世界に大きな影響を与えた。
- ノット (knot)(EP1)
- 船などの速度の単位。1ノットは時速1.852kmのこと。子午線に沿って北上・南下する場合、1ノットだと1時間に緯度1分(60ノットだと緯度1度分)を進むことになり、速度と緯度経度の関係を表すのに便利。
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