用語解説と雑学/さ行
用語解説と雑学
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- サウンドノベル(-)
- うみねこのなく頃にのゲームジャンル。一言でいうと「TVで読む小説」であり、文字とともに音と画像がいっしょに楽しめるのが特徴。サウンドノベルというジャンル名はチュンソフトが1992年にスーパーファミコンで発売した『弟切草』で初めて使われた。そのため「サウンドノベル」という言葉はチュンソフトの登録商標である。
- 初期のサウンドノベルは読者の想像性を高める目的でキャラクターのグラフィックをシルエットなどに限定したことがあり、それに対してキャラクターを具象的に表現するゲームが現れたときに、ゲームファンが「ビジュアルノベル」と呼んで区別した。しかし現在ではチュンソフトはそのようなゲームも「サウンドノベル」の登録商標でリリースしているので、「サウンドノベル」と「ビジュアルノベル」のジャンル分けは意味をなさず、これらを一括して「ノベルゲーム」と呼ぶことが増えてきた。ただし、「なく頃にシリーズ」では音楽による演出を重視していることから、「サウンドノベル」として意識されることが多い。
- たいていのノベルゲームではゲーム性を高めるために、ゲーム中に選択肢が用意され、それを選ぶことによって物語が分岐するというシステムが組み込まれている。これによりゲームプレイヤーが物語に介入でき、読者が受動的に物語を受け入れるだけの普通の小説とは異なる読書感覚を与えている。(そういう意味では、ノベルゲームは小説というよりゲームブックを電子化したものと言える)。
- しかし「なく頃にシリーズ」ではこの選択肢というものがなく、基本的にただ読むだけの作品となっている。これは作者の竜騎士07が繰り返し語っているところによると、物語を多数のユーザー間で共有し、意見交換を行いながら謎解きをすることがゲーム性と定義づけられているためである。
- なお、コンシューマゲームに移植された『ひぐらしのなく頃に』には選択肢が存在している。
- 坂口安吾(さかぐちあんご)[人名][ミステリー用語](EP5)
- 日本の作家。1906年-1955年。戦後直後に現れた「無頼派」と呼ばれるムーブメントに属する作家の一人。エッセイスト。
- 無頼派とは、戦後直後の混迷した日本において、戦前の純文学のモラルやリアリズムを古臭いものと批判し全く新しい純文学を書こうとした作家たちを総称して呼ぶものである。坂口安吾のほかには太宰治、織田作之助などが中心的人物。無頼派というくくくりに入れられた作家たちは、「既成のモラルへの反逆」以外に大して共通項がない。そのため作家によって作風はかなり異なる。しかし、戦前に尊ばれていた「私小説」をあまり手がけてないことと、戦後の世相を反映してか退廃した雰囲気の小説が多いことが無頼派の共通イメージにあげられる。
- しかし坂口安吾については無頼派の中でもに退廃的なイメージは少なく、江戸時代の戯作(現在でいう大衆小説。あるいはラノベ)の洒落、滑稽、趣向などの要素の復興を呼びかけた人物でもある。
- 坂口安吾は無頼派の代表として『堕落論』『白痴』などの名作を仕上げている。純文学系の作家ではあるが本格ミステリー小説にも造詣が深く、『不連続殺人事件』『復員殺人事件』などの推理小説も書いている。
- 詐欺罪(さぎざい)[法律](-)
- 人の財産を騙し取ったり、不法な利益を得る犯罪のこと。懲役は10年以下。
- 長男夫妻の罪状の一つ、金蔵の死を隠蔽し意図的に相続を発生させなかったので当てはまるだろう。(金蔵が年金に加盟していた場合は年金の不正受給でもこの罪に問われることになる)
- なお、「うみねこのなく頃に」のEP8をプレイした一部の層からは「真相を明かす明かす詐欺だ」と憤慨する声も上がっているが、EP7の時点で竜騎士が「EP7で必要なことは全て書いた」「EP8でこれ以上の真相を明かすつもりはない」という旨の発言をしていたことを踏まえれば、その意見は100%正しいものというわけではないだろう(そう言われても期待したくなるのが人の性質というものだが……)。
- ただし、作者から真相を明言せずに、読者が自分の力で考えて一つの真相に辿り着くという形にするには、うみねこで提示された謎は複雑すぎる(真相以外の可能性を全て排除することがほぼ不可能)というのも紛れもない事実である。屁理屈をこねればいくらでも他の仮説を提示可能である以上、「詐欺だ」と憤慨する人間が出るもの仕方なく、むしろ当然と言えるだろう。何しろ、出題編の赤字と青字の応酬において散々読者に屁理屈をこねさせ、全ての前提を疑うように仕向けてきたのは他ならぬ竜騎士なのだから。
- サクリファイス (sacrifice)[チェス用語](EP4)
- チェスの戦術の一つ。自分の駒を犠牲にして相手に手を強要し、結果として自分に有利な(あるいは決定的な)局面に導くこと。いわゆる「捨て駒」。
- ルークなどの大駒を犠牲に差し出すこともあるので失敗すると目も当てられないが、決まれば美しい技である。
- アニメ版第26話(EP4最終話)のサブタイトルとして使われている。
- サタン (Satan)[宗教・魔術用語](EP1TIPS)
- 殺人罪(さつじんざい)[法律](-)
- 人を殺す犯罪のこと。死刑、無期懲役、懲役5年以上のいずれかが科せられる。時効はなし。
なお2004年に懲役3年以上から懲役5年以上に、時効が2005年に15年から25年に、2010年に時効なしに改正された。よってうみねこの時代設定では夏妃の使用人殺害の時効が成立している。
- 人を殺す犯罪のこと。死刑、無期懲役、懲役5年以上のいずれかが科せられる。時効はなし。
- 鯖(さば)[生物名][食材](EP1)
- スズキ目・サバ科の魚。日本では古来から食材として使われてきた。本編では熊沢のお気に入りの食材。マグロと並んでDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富ということで、「食べると頭がよくなる魚」として近年のサプリメントブームでは人気の魚になっている。
- 熊沢の鯖ジョークのおかげか、公式サイトの「第2回怪しい人物投票」では、ベアトリーチェをはるかに超える投票数で「鯖」が一位となった。
- サバト (Sabbat, Sabbath)[宗教・魔術用語](EP2)
- サラブレッド (thoroughbred)[生物名](EP3裏お茶会)
- ウマの品種の一つ。走力にすぐれ、競馬に使われる。厳密に血統が管理されることでも知られる。その中で血筋のよいサラブレッドを所有することはかなりの財力を必要とするので、サラブレッドの馬主であることは富裕さのシンボルとされてきた。
- 比喩表現としても使われる。すなわち、特定のことがらについて血筋が良く、幼少の頃からエリート教育を受けてきた人のことをサラブレッドと表現することもある。
- コンビーフの馬肉には夢破れたサラブレッドの馬肉が入っているという都市伝説がある。その真偽はともかくとして、「サラブレッド買い占めてコンビーフでも作れば?」という台詞は、有り余った財産をどぶに捨てろという比喩表現なのであろう。
- ウマの品種の一つ。走力にすぐれ、競馬に使われる。厳密に血統が管理されることでも知られる。その中で血筋のよいサラブレッドを所有することはかなりの財力を必要とするので、サラブレッドの馬主であることは富裕さのシンボルとされてきた。
- 三国志[歴史][作品名](EP5)
- 中国の「三国時代」を記した歴史書のこと。またはそれを元にした歴史小説「三国演義」のこと。
- 三国時代とは中国の歴史において、黄巾の乱による漢王朝の弱体化(184年)から滅亡(220年)そして西晋による中国再統一(280年)までの、中国がいくつもの国家に分裂してた時代を指す。初期はいくつもの国が群雄割拠していた大陸は最終的に魏・呉・蜀の三大国が生き残り争いあったことから、「三国時代」と呼ぶ。数多くの英雄豪傑が覇を競った時代であり、何かと日本の戦国時代と比較される。
- 歴史書としての三国志は陳寿(233年-297年)が作ったもので、勝利者である魏国の歴史だけでなく、呉・蜀が持つ「敗者側の歴史」もそれぞれ独立して記したことが特徴である。これは当時の歴史書の概念ではかなり挑戦的なことであった。これを元に明代に作られた創作小説が『三国演義』であり、日本でただ『三国志』といった場合はこちらを指すことが多い。『演義』は(最終的には敗北することになる)蜀の劉備を主人公格にクローズアップしているところが正史の『三国志』と大きく異なる。
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- ジーザス! (Jesus!)[口癖・台詞](EP1)
- ep1で窮地に陥った戦人が発言した「ジーザス!」という言葉は、驚きを表す英語のスラングである。日本語に訳すなら「くそったれ!」や「何てこった!」というような意味となる。基本的には罵り語。
- ジーザス(Jesus)は本来はイエス・キリストを示す言葉。つまり「Oh my God! 」とほぼ同じ使い方と言える。Jesusをこのような意味で使うのは欧米圏では下品なこととされているので使うときは注意が必要である。
- 1992年から1995年まで週刊少年サンデーで連載されていたコミック「ジーザス」(原作・七月鏡一、作画・藤原芳秀)で、主人公に殺される相手が断末魔に「ジーザス!」と叫ぶのがお約束の展開として連発されたため、日本でもそこそこ知られるようになったスラングでもある。
- 逆転裁判2の逆転サーカスでも使われていた。
- シーユーアゲイン、ハバナイスデーイ (See you again, have a nice day)[口癖・台詞][パロディ](EP3)
- 日本テレビ系列で放映されていた朝バラエティ番組『ズームイン!!朝!!』の1コーナー『ウィッキーさんのワンポイント英会話』内で、アントン・ウィッキーがコーナーの終了時にいうセリフである。
- 朝7時に通りがかりの人にいきなり英語で質問して英会話を強制すると言う人気コーナーである。ほとんど通勤・通学の人だったので逃げる人が多かった。中々捕まらないときは追いかけることも多々あったようだ。放送当時、遅刻の言い訳にもなったらしい。
- ウィッキーさんに捕まり、苦手な英会話を強制され困惑する人々の様子は中々にコミカルで、英語に興味のない子供らにも人気があったコーナーのようだ。『ウィッキーさんのワンポイント英会話』は1979年から1994年まで放送されている。戦人や縁寿は子供時代に視聴していた世代だろう。
- ジェシカノ[俗語・二次創作](-)
- 朱志香と嘉音のカップリング。また、それを元にした二次創作のジャンル。
- 塩漬け(しおづけ)[経済・社会用語](EP4)
- 購入後に価値が下落した不動産・株券などを、値上がりを期待して長期間保有すること。料理用語としての「塩漬け」は食材を長期間を腐らないように保存する方法のことだが、そこからの連想である。
- 塩漬けは資金に余裕があるときには有効な戦略になるが、損失が破産につながるような状況ではバクチとも言える戦略となる。
- 損切りの解説も参照。
- 死海文書(しかいもんじょ/しかいぶんしょ)[学術用語][歴史](EP4)
- 1947-56年にかけてイスラエルの洞窟で発見・発掘された古代ヘブライ語・アラビア語・ギリシア語の文書群。おそらくは紀元前2世紀から紀元後1世紀に成立したものとされている。
- 一部に当時のユダヤ教聖書の内容をあらわす部分を含むことから注目を浴びた。現時点では、もっとも聖書の原典に近いと目されている世界的に貴重な史料の一つである。
- 此岸(しがん)[宗教・魔術用語](EP4)
- 「こちら側」を意味する仏教用語であり、彼岸の反対語。いわゆる我々が住む現実のこの世界のことを表すのだが、彼岸を理想の世界とみなすため、「此岸」という言葉があえて使われるときは「この世は苦しみに満ちている」という意味が付加されることがままある。
- 式根島(しきねじま)[地名](EP4)
- 新島の南西にある小さな有人島(2008年現在、人口約600人)。東京都新島村に属する。かつて新島とつながっていたが地震により分離したという言い伝えがあるが、科学的調査では裏付けられていない。
- 海水浴・ダイビング・温泉探訪・釣りなどさまざまに観光を楽しめる。
- 死産(しざん)[医学用語](EP6)
- 死亡した胎児が娩出されること.なお,死産は,子が胎外での生命活動を維持できるほど成長した場合に使われる.
- 産婦人科では,妊娠22週以降の妊娠中絶(人工中絶に限らない)によって死亡胎児が出産した場合を死産と呼んでいる.それ以前の死亡胎児娩出は流産である.
- 執事系(しつじけい)[俗語](EP2)
- お嬢様と執事のカップリングまたはそういうプレイ(アッシーくんやミツグくんやメッシーくんなど)をすること。
- コアな物になると主人と執事と言ったものがある。
- 派生として「メイド系」がある。
- ジッポ(Zippo)(EP2)
- アメリカのZippo社が発売している1932年の発売から現在まで続く、長い歴史を持つオイルライターのブランド。ジッポーとも。
- 「頑丈で無骨な金属ケースにつつまれた、巨大なフタつきのライター」という独特の形状が特徴的。この形状のライターはジッポに限らず存在するが、この形のライターは全てジッポという呼称だと思っている人も多い。それくらい代表的なブランドである。
- どんな環境でも使用できる頑丈さが売り。ある兵士が戦場で胸元に銃弾を受けたとき、胸ポケットに入れていたジッポを銃弾が貫通できなかったため一命を取り留めたという逸話は有名。しかもそのジッポはその状態でさえ普通に火がつけれたという。オイルライターなこともあり、多少の風雨で火が消えることもない。
- フタを開け閉めするときのカチッという独特の金属音がなんともいえず格好良く、ハードボイルドを気取る伊達男たちのマストアイテムでもある。留弗夫が持っているのも当然というものかもしれない。
- 使徒(しと)[宗教・魔術用語](EP1)
- 司馬氏(しばし)[歴史][人名](EP5)
- 中国の歴史上で名門と呼ばれる氏族。漢王朝の建国から国を支えてきた重鎮の一族で、前漢時代に歴史書『史記』を記した司馬遷(しばせん)や、三国時代に魏の曹操の右腕として活躍した軍師・司馬懿(しばい)とその息子たちが有名。本編中で語られている司馬氏はこの司馬懿と息子たちのことを指している。
- 司馬懿の孫である司馬炎は魏の曹奐より王位を禅譲され、晋を興して中国を統一し(265年)、司馬氏は皇帝の血筋となった。皇族としての司馬氏は東晋が滅亡する420年まで続いた。
- 柴田勝家(しばたかついえ)[人名][歴史](EP5)
- 日本の戦国武将の一人。大永2年(1522年)生誕、天正11年4月24日(1583年6月14日)死没。、織田信長の重臣であり、同じく信長の家臣だった羽柴秀吉(豊臣秀吉)とはライバル同士ともいうべき関係であった。
- 本能寺の変が起こり信長が暗殺された後、越中(富山県)で上杉氏と合戦中だった柴田勝家も京への帰還をもくろんだが、上杉景勝の妨害に手間取り帰還がすすまず、その間に秀吉が中国大返しで電撃作戦を実行し明智光秀討伐の手柄を奪われてしまう。それまで織田家の家臣団筆頭だった勝家はこれをきっかけに秀吉と立場が逆転し、二人の間に修復不可能な対立が起こる。天正11年(1583年)の賤ヶ岳の戦いで秀吉に敗れ、自害した
- 詩篇(しへん)[宗教・魔術用語](EP1)
- 旧約聖書にある、神を賛美したり救いを希求したりする150もの短い詩の集合。祈りの言葉としては「第23編」が有名。
- 本文中に言及される「第116編」や「第107編」は、絶望の淵にたった人間が神に救われた感謝を叫ぶ内容である。また、「第77編」は神の救いを求める絶叫にも似た内容である。
- 時報(じほう)[俗語](-)
- サスペンス系のサウンドノベルにおいて、どのようにシナリオを進めても必ず最初に死ぬ登場人物のこと。「プレイヤーに対して、惨劇の殺人劇が始まったことを知らせる」という意味で「時報」と呼ばれる。逆に言うと、このキャラクターが殺されないようにした場合、物語の展開が大きく変わることになる。
- 「時報」に値するものは作品によっては「人が殺される」ことには限らず、物や出来事(ある条件が揃う、あるイベントが起こるなど)の場合もあるかもしれない。
- 元ネタは「ひぐらしのなく頃に」第三話「祟殺し編」のお疲れ様会で富竹ジロウが園崎魅音により「時報」と呼ばれたことから。富竹は最終話を除くどのエピソードでも必ず最初に殺され、彼の死亡が発覚してから不気味な事件が勃発しだすので、まさに時報の資格充分である。
- 「うみねこになく頃に」で時報に値する何かを見つけることが推理のポイントと考える人も多いようだが、時報自体が存在するかどうかすら現時点では不明。
- なお、EP1~EP3に共通して、前半戦から後半戦に移るときは、BGM「ageha」に乗って敷地内の光景や登場人物がスライドショーされる。
- 死亡フラグ(しぼう-)(-)
- フラグの一種。バトル・格闘技系や推理物の創作物においてよく使われる言葉である。時報や地雷もその一つである。
- 特定のキャラクター(複数の場合もある)が、ストーリー展開に沿ってやがて死亡すると(読者から)予想される場合に「死亡フラグが立つ」という。
- 具体的には、「犯人と一緒にいたくないと言って単独行動をする(死なない場合は犯人フラグになることもある)」「皆がいる前で大声で怒鳴る」「ひと気がないところでいさかいが起こる」「約束をしたり夢を語ったりする(遺言めいた物も含む)」「犯人を強請る」「主人公より先に犯人の正体が分かる」「犯人が重い過去を語りだす」などがある。(推理物が中心)
- 台詞の場合の代表例は「俺、この戦争が終わったら故郷に帰って恋人と結婚するんだ…」
- 島田荘司(しまだそうじ)[人名][ミステリー用語](EP5)
- 日本の本格ミステリー作家。1948年生まれ。1981年に『占星術殺人事件』でデビュー。現在まで多くの本格ミステリー作品を発表している。
- 新人の本格ミステリー作家の発掘にも力を入れており、綾辻行人や歌野晶午など数々の作家を見出した人物でもある。1980年代の日本では本格ミステリーは「古臭いジャンル」と言われ、ベテランの古典は愛されていても、このジャンルで新人が出ることは稀な状況であった(島田はその稀なケースの一人である)。しかし島田が世に送り出した新人作家たちはそんな状況を一変させ、日本の本格ミステリー界を再興させた(これを「新本格ムーブメント」と呼ぶ)。この功績から、島田荘司は現在でも「新本格ミステリーの祖」とも呼ばれる。
- 霜の巨人の王(しものきょじんのおう)[神話・伝説](EP3)
- 霜の巨人とは北欧神話に出てくる神々のライバル的な種族のことである。北欧神話で「霜の巨人の王」といえば一般的には巨人スリュムのことを指す。
- スリュムはトールの持つ武器ミョルニルを盗んだエピソードで有名である。スリュムは神々に対し、「ミョルニルを返してほしくば女神フレイヤを嫁によこせ」と脅迫した。神々は一計を案じ、戦神トールを女装させてフレイヤ女神と偽り送り込んだ。すっかり騙されたスリュムは女装したトールの膝にミョルニルを置いてしまい、それをチャンスとばかりにトール神はミョルニルを手に取り、スリュムを殴り殺した。
- ジャイアンパンチ[パロディ](EP4)
- 藤子・F・不二雄(1933-1996)の国民的人気漫画『ドラえもん』の登場人物「ジャイアン」が繰り出すパンチのこと。ドラえもん本編中でそういう呼び方がされているわけでなく、あくまで俗語である。
- EP4本文中でもあるように、ジャイアンが誰かの顔面を殴ると、相手の顔面は陥没したような漫画的演出がさなれるのがお約束となっており、それゆえに強いインパクトを読者に与えた。だが児童向きギャグ漫画だけあって、血が出るわけでもないし次のコマでは元に戻っているのでお母様方もご安心ください。
- ジャイアンパンチをリアルに表現したのが『グラップラー刃牙』なのかもしれない。
- ジャックオーランタン (Jack-o'-lantern)[神話・伝説][宗教・魔術用語](EP2)
- ハロウィンで作られるカボチャのランタン。カボチャをくりぬいて人間の顔に似せる。悪霊を遠ざけ善霊を呼び寄せる魔よけとされている。かつてはカボチャでなくカブでつくられていた。
- ジャックオーランタンの由来には以下のような伝説がある。
- かつてジャックという名の農夫が悪魔をだまして死んでも魂が地獄にいかないような契約をした。安心して生きてる間に悪事を続けたジャックだが、彼は死後に地獄に落ちなかったかわりに、天国にも入れてもらえなかった。そのため、彼は天国にも地獄にもいけず、煉獄を永遠にさまよい続けることになった。ジャックは悪魔からもらった石炭をカブのランタンにいれ、その灯りのみを道しるべに暗い道を永遠にさまよい続けている。このランタンを模したものがジャックオーランタンである。
- なお、ヨーロッパの伝説にでてくる「ウィル・オ・ウィスプ」という鬼火は、ジャックオーランタンと酷似した伝説を持つ。(ウィルという男が、死後に石炭の灯火だけを頼りに現世を永遠に彷徨うことになったという伝説)
- 社会派ミステリー(しゃかいは-)[ミステリー用語](追加TIPS:コミックマーケット74配布小冊子)
- ミステリーのジャンルの一つ。日本において戦後に発展したジャンルである。松本清張の『点と線』(1958年)が大ヒットしたことから生まれたジャンルである。
- かつての探偵小説は「悪の怪人とヒーロー探偵の対決」や「無意味に装飾性の高い密室殺人」などリアリティの低い事件を題材にしたものが多かった。それに対し、現実的で社会性のある題材をテーマにした推理小説が「社会派ミステリー」と呼ばれるものである。その多くは犯罪小説であり、犯行の動機に社会問題をからめ、登場人物の人間心理を細かく描く。社会派ミステリーの隆盛は日本における本格ミステリーを一時的に停滞させてしまった経緯を持つ。
- ジャックザリッパー (Jack the Ripper)[歴史][人名](EP4)
- 19世紀のイギリスを恐怖に陥れた伝説的な犯罪者。鋭利な刃物で娼婦たちを次々とバラバラにした猟奇殺人鬼である。その正体は現在でも不明であり「ジャックザリッパー」というのは通称。日本では「切り裂きジャック」の名前でも知られている。
- 作中ではガァプが着てるドレスのブランド名として登場する。ドレスの側面が切り裂かれて露出したデザインになってることからの連想だが、悪趣味なネーミングはなかなか悪魔らしいと言えるだろう。
- シャトー(château)[料理・飲料](EP4)
- フランスにおける、ワインの製造工場のこと。固有名を表す場合には「シャトー○○」と、名称を後ろに付けて呼ばれる。この名で、そこで生産されたワイン自体を表すことも多い。
- シャトー・ペトリュス(Château Petrus)[料理・飲料](EP4)
- フランス・ボルドー地方のポムロール村にあるシャトー。あるいはそこで製造されたワイン。
- 注目されるようになったのは19世紀末(米国を中心とする社交界に広まったのは20世紀半ば)と、他の歴史あるシャトー(たとえばボルドーの五大シャトー)に比べれば新しいのだが、いまや五大シャトーに並び、あるいはしのぐほどの名声を誇る。
- ビンテージ物だと100万円台の桁にのることもざらにあり、世界で最も高値で取引されるシャトーのひとつとなっている。
- シャノンシールド[俗語][武器・武術](-)
- シャンパンタワー (Champagne tower)(EP2)
- シャンパン・グラスをピラミッド状に積み上げていき、頂上からシャンパンを注いで全てのグラスに行き渡らせるパフォーマンス。結婚披露宴などのめでたい場で行われる。
- ジャンケン(EP5)
- 日本全土に知れ渡ってる「拳遊び」の一つ。掌をグー(石)、チョキ(鋏)、パー(紙)の形にして出すことで、対戦相手と勝敗を決する遊び。グー、チョキ、パーは三すくみの関係になっているので、どの手を出すかの判断に高度な心理戦が発生する。
- 「三すくみを使った拳遊び」の起源はアジアのどこかであるといわれているが、これは様々なナショナリズムを刺激する話題になり得るのでここでは割愛する。ただ、グーを「石」、チョキを「鋏」、パーを「紙」に見立てるジャンケンは日本で19世紀に成立したとされる。それ以前から日本では、虫拳(蛙、蛇、なめくじ)や庄屋拳(庄屋、鉄砲、狐)などの三すくみ拳が存在していたが、現在のじゃんけんが「三すくみの関係がわかりやすく、手の形も出しやすい」ことで最終的に日本国内で最も広まったとされている。アジア諸国では石、鋏、紙ではない三すくみの関係を使うジャンケンが普及している国も多い(インドネシアの象、人、アリなど)。
- 作中で「もっとも身近な、勝敗を決めるランダム発生装置」と語られているが、「三すくみの拳遊び」の知名度はアジア中心であり欧米では手軽に勝敗を決する必要がある場合はコイントスが王道である。とはいえ、欧米でも近年になって日本文化の海外進出(漫画・アニメ・ゲームなども含む)から日本式の石、鋏、紙のジャンケンが知られてきている。英語ではRock-paper-scissorsと言う。海外のうみねこファンサイトを見る限り、EP1裏お茶会でジャンケンに例えられた三魔女の関係も理解はされているようだ。
- 十二大(じゅうにだい)[宗教・魔術用語](EP2)
- 世界を構成する根源は12個あるという思想。
- 古代インド哲学における自由思想家の一人マッカリ・ゴーサーラは、「霊魂」「地」「水」「火」「風」「虚空」「得」「失」「苦」「楽」「生」「死」の十二要素が生けるものを構成すると説いた。
- ジュール (Joule)[人名](EP3)
- ジェームズ・プレスコット・ジュール(James Prescott Joule, 1818-1889)のこと、イギリスの物理学者で熱力学の「ジュールの法則」にその名を残している。
- エネルギー保存則(「ある閉じた系の中のエネルギーの総量は変化しない」という法則)の確立につながる羽根車の実験をしたことでも有名。これにより熱はエネルギーであることが示されカロリック説は否定された。ジュールのこの実験に功績から熱の仕事当量を示す単位「ジュール」(J)が生まれた。
- 修験者(しゅげんじゃ)[宗教・魔術用語](EP2)
- 修験道の修行者のこと。山伏(やまぶし)とも言う。袈裟をまとい、頭には六角形の頭巾(ときん)、手には錫杖(しゃくじょう)、腰にはほら貝と刀というスタイルが一般的。一般的なカラス天狗のイメージは修験者のスタイルから来ている。
- 修験道は日本独自の宗教であり、神道、仏教、道教、陰陽道、山岳信仰などが習合して確立された。非常に呪術的な色を持つ宗教である。修験者たちは霊山で厳しい修行をし、その結果、験力(けんりき)と呼ばれる神通力を手に入れるという。
- シュモクザメ[生物名](EP2)
- サメの一種で、頭部がT字状に張り出した独特の形である。人との接触はたまに生じ、日本では死亡事故も発生したが、その愛嬌のある姿から水族館では人気者である。
- シュモクとは「撞木」と書き、寺社において鐘をつく際に用いられる丁字状の木製の棒のことであり、頭部の形からの連想となる。英語では「ハンマーヘッド・シャーク(Hammerhead shark:「金槌頭の鮫」の意)」と呼ばれ、これもまた頭部の形からの連想である。
- 余談だが、EP2の漫画を担当している鈴木次郎はこのサメを自画像に用いる。
- シュレーディンガーの猫箱 (Schrödinger Cat) [学術用語](EP3)
- 「箱の中に閉じ込められた猫は生きているか死んでいるか」を問う思考実験のこと。1935年に物理学者エルヴィン・シュレーディンガーによって、量子力学におけるコペンハーゲン解釈の疑問点を世間に投げかける目的で提示された。
- コペンハーゲン解釈については波動関数の収縮を参照。
- コペンハーゲン解釈の主流論では「ミクロの世界とマクロの世界では別の物理法則が働いている」と考えられており、人間が五体で実感するマクロの世界においては波動関数の収縮を適応しないのが一般的である。このいわば「屁理屈」に対してシュレーディンガーは以下の思考実験を突きつけた。
- 「ある箱の中に猫と放射性原子核一個とガイガーカウンターと毒ガス発生装置の4つを入れて中が誰にもみえないような形でフタをする。ガイガーカウンターは毒ガス発生装置と連動していて、ガイガーカウンターが針を動かせば毒ガス発生装置のスイッチが入り、毒ガスを噴出し猫を殺す。つまり、箱の中の原子核が放射性崩壊を起こすと猫は死ぬのである。さて、箱の中の猫は今現在、生きているのだろうか、死んでいるのだろうか?」
- 放射性原子核はミクロの世界の素粒子であるため、この「誰も観測をしてない箱の中」の様子をコペンハーゲン解釈で説明した場合、「放射性崩壊を起こす原子」と「放射性崩壊を起こさない原子」が実在が曖昧なまま同時に存在していることになる。そしてこの放射性原子一個の挙動がダイレクトに猫の生死につながってしまうため、箱の中では「生きている猫と死んでいる猫が曖昧なまま両方存在している」という奇妙な状況が発生することになる。そして、箱を開けた瞬間に「生きた猫」と「死んだ猫」のどちらかが実在化することになる。「ミクロの世界の法則をマクロの世界と切り分けるのは不可能だ。コペンハーゲン解釈の支持者は、波動関数の収縮という奇妙な世界観がマクロの日常に存在し得るのを肯定する気なのか?」という疑問を突きつけたのがこの思考実験の骨子である。
- しかしSFやファンタジーなどでは逆に「我々はあらゆる可能性が交じり合った不安定な世界にいるのだ」というセンス・オブ・ワンダーを示す例としてこの思考実験を持ち出すものが多い。
- 「箱の中に閉じ込められた猫は生きているか死んでいるか」を問う思考実験のこと。1935年に物理学者エルヴィン・シュレーディンガーによって、量子力学におけるコペンハーゲン解釈の疑問点を世間に投げかける目的で提示された。
- 純粋推理空間[パロディ](EP5)
- 不定期で放送される前後編の懸賞付き推理ドラマ(基本的に関西ローカル。綾辻行人・有栖川有栖 原案)・安楽椅子探偵シリーズに登場する単語。
- この物語は前編が「出題編」、後編が「解答編」となっているのだが、「出題編」のクライマックスにおいて、登場人物の一人(基本的に、主人公であり犯人ではないかと疑われた人物)がひょんなことから手に入れていた「困ったときに吹くと助けがあらわれる笛」を吹き、その笛の音とともに全ての登場人物たちが白色で埋め尽くされた謎の異世界に転移させられてしまうこととなる。その場所こそ「純粋推理空間」であり、謎の仮面人物・「安楽椅子探偵」が存在する空間である。「解決編」は基本的にこの純粋推理空間を舞台にする。
- 「安楽椅子探偵」は召喚された時点で事件の謎をすでに解いている究極の探偵であり、純粋推理空間内で「推理の披露」に必要なあらゆることを成すことができる。集められた登場人物たち(と視聴者)に事件の概要を説明するために「出題編」の物語を再現して映し出すスクリーンを作り出したり、そのスクリーンに自身の推理を加味した仮説を映像化させたり、証言を得るために制限付きで被害者を生き返らせて召喚したり…と、まさに「なんでもあり」である。
- 基本的に、この空間に集められた登場人物は「安楽椅子探偵」の存在やなんでもありの空間には疑問を抱かず(「安楽椅子探偵」の披露する推理に疑問を挟むことはあるが)、「安楽椅子探偵」の推理・犯人特定に必要な証言だけを提供する存在として描かれる。この空間での登場人物たちは、安楽椅子探偵の推理の過程をコメディタッチで議論したり、はたまたメタ的な発言があったりと、「出題編」とは若干異なるノリを披露し、それも面白味となっている(『ひぐらしのなく頃に』の、本編とお疲れ様会でのキャラのノリの違いに近い)。
- そして犯人が特定されて純粋推理空間から戻ると、笛を吹いた人間以外は純粋推理空間での出来事を覚えておらず、事件は登場人物のうちの誰かが解決したことになっている。「安楽椅子探偵」は純粋推理空間以外では認識されない探偵なのである。
- ミステリーに出てくる普通の安楽椅子探偵は「本格ミステリーが読者と作者の知恵比べというなら、探偵は答え合わせのためだけにいればよく、"事件"に関わる必要がない」という考え方を持つ。このシリーズの「安楽椅子探偵」はその考え方をさらにつきつめて、事件どころか、"物語世界"そのものと関わらない(推理のためだけの世界に住み、推理のためだけに存在する)探偵なのである。なお、「安楽椅子探偵」は超常的な力で推理の披露を行うものの、そこで説明される彼の推理の過程自体は十分に現実的かつ論理的なものである。これは視聴者でも「安楽椅子探偵」と同じ真相を推理することが可能であるということを示し、純粋推理空間でどれだけ超常的な現象が起こっても本格ミステリーとしてはフェアであることの製作側からの表明でもある。
- 純粋推理空間は『うみねこのなく頃にのメタ世界とは似た雰囲気があるため、2ちゃんねるのスレなどではEP5以前から幾度か指摘されていた。
- 不定期で放送される前後編の懸賞付き推理ドラマ(基本的に関西ローカル。綾辻行人・有栖川有栖 原案)・安楽椅子探偵シリーズに登場する単語。
- 上位世界(じょういせかい)[俗語](EP2)
- EP2以降のゲーム中で、戦人とベアトリーチェが推理合戦をしている謎の空間の俗称。2ちゃんねるのスレなどでよく使われている言葉だが、ゲーム中で使われる言葉ではない。なお、EP5ゲーム中ではこの世界のことを「上層界」という言葉で表現している。
- アニメの公式サイトではメタ世界と表記されている。
- 上位世界に対して、各エピソードの物語が展開している世界を「下位世界」と呼ぶこともある。これについてはゲーム中では「ゲーム盤の世界」と呼ばれている。
- 2ちゃんスレなどでは、上位世界で推理議論をしている戦人と下位世界で殺人事件に巻き込まれる戦人を別キャラクターとみなすことも多く、その場合は「上位戦人」「下位戦人」と区別して呼ぶことがある
- 召喚(しょうかん)[宗教・魔術用語/サ変動詞](EP1)
- 悪魔や精霊などの超自然的な存在を自分の元に呼び出す魔術的行為のこと。
- 「召喚」とは本来は裁判所などの機関が証人を法廷に呼び出すことをあらわす言葉である。1980年代にホラー作家の朝松健が近代西洋魔術の実践書を訳すときに、超自然的な存在を呼び出すinvocationという行為に「召喚」の言葉を当てた。その後、「ファイナルファンタジー」をはじめとしたコンピュータRPGなどで「召喚」の言葉が使われるようになり一気にメジャー化した。
- なお、近代西洋魔術に大きな影響を与えたアレイスター・クロウリーの黄金の夜明け団においては、神や天使などの上位の霊的存在の招来を望む祈りを召喚(invocation)とよび、悪魔や精霊などを呼び出し"使役"させる魔術を喚起(evocation)と呼んで区別していた。
- 『うみねこのなく頃に』の本編で言うなら、金蔵が若い頃にベアトリーチェを呼び出したというのが「召喚」であり、ベアトリーチェが煉獄七姉妹や山羊の家具たちを呼び出しているのが「喚起」である。
- 乗車率(じょうしゃりつ)(EP1)
- 電車・バスなどの「総定員」に対して実際の乗車人数が何パーセントにあたるか示す数値。
- 「総定員」の目安は、座席が埋まり、つり革がすべて使用され、ドア前に数人が立っている状態での人数。ただし計測方法・鉄道会社の基準などで変動する。
- 「200%」は、「週刊誌程度なら何とか読める」くらいの混み具合とされる。大都市近郊の通勤時にはこれ以上の苦しい混雑が未だによくおきる。譲治さんお疲れさま。
- 関連して、EP4では大混雑を表わすために「まるで朝の山手線か東西線くらいギュウギュウに」という表現が使われた。
- 肖像画(しょうぞうが)(EP1)
- 人間の姿を記録することを目的に描かれた絵画のこと。英語ではPortrait。歴史的に見ると古代から「写実的に描く」ことが重要視されたため、その分、肖像画においては芸術的価値、創造的価値はあまり重要視されなかった。しかし、レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』など、芸術的価値を高く評価される肖像画も存在している。
- 肖像画はヨーロッパでは貴族文化や宮廷文化の中で発達した。子供の成長や家族の記念として権力者が写真の代わりに描かせたというものである。権力者の肖像画は見るものに自らの権威を伝えるという目的もあり、陰影などが工夫されて威厳が強調されて描かれることも多い。写実的であることを基本とする肖像画の創造性はこのような細かい演出にこそ強く現れると言える。
- 日本においては肖像画は霊的な力が宿るものとして捕らえられた文化がある。平安時代は礼拝用に亡くなった親の姿を描いた「御影像」と呼ばれる絵画が登場し、江戸時代になると、長寿の祝いのために両親に贈る「寿像画」というものが登場する。
- このように、肖像画には霊力が宿るというのが日本的な考え方には根付いており、それゆえに「音楽室の肖像画の目が動く」のような怪談も生まれやすい。本作におけるベアトリーチェの肖像画に不気味な伝説がつきまとうのも同じことであろう。
- 聖徳太子(しょうとくたいし)[人名](EP4)
- 6~7世紀に生きた日本の皇族のひとり。
- 作中では、一万円札(1958年に発行され、作中当時ひろく流通していたC号券)の比喩として使われている。
- 聖徳太子の「後継者」として、一万円札の肖像に使われたのが福沢諭吉。諭吉一万円札(D号券)は1984年発行であるから、発行時期が作中設定とかぶるかもしれないが、そうだとしても聖徳太子券はまだ広く流通していたことは間違いない。
- 小肉包(ショウロウポウ)[料理・飲料](EP5)
- 中華料理の点心の1つ。小さなサイズの肉まんのことで飲茶で好まれる、
- しばしば小龍包(ショウロンポウ)と混同される。
- 小龍包(ショウロンポウ)[料理・飲料](EP5)
- 中華料理の点心の一つで、ひき肉の具入りのスープを小麦粉の皮で包んだもの。一つの大きさはシューマイ程度が普通。中のスープは熱々なので、下手すると口の中が火傷するがそれがオツとも言える。
- 本場は上海。台湾や香港でも名物となっている。
- ジョーシャノ[俗語][二次創作](-)
- 譲治と紗音のカップリング。また、それを元にした二次創作のジャンル。
- 公式のベストコンビ投票で第一回で四位だったが第二回で六位、第三回で十一位と順位を落としていった。第四回で九位と持ち直したがいまいち人気のないカップルである。
- EP7でガシャーン
- 小冊子で作者に粉砕されたカップルである。ただし、「最終考察」のインタビューで「紗音があそこまで苦しんだのは裏を返せば譲治を愛していたということ(意訳)」とフォローされているので、全く触れられなかったもう片方とどっちがマシと思うかは人によるだろう。
- 譲治と紗音のカップリング。また、それを元にした二次創作のジャンル。
- ショートカット(shortcut)[IT用語](EP4)
- コンピュータのアプリケーションで特定の操作をする際に、通常使われるユーザインタフェースとは異なる形で素早くその操作ができるようにするためのユーザアクションのこと。
- とくにマウスアプリケーションにおいてプルダウンメニューに含まれる操作を短いキーボード操作だけで行えるようにする「ショートカットキー」が代表的であり、普通IT関係でショートカットといえばこのことを指す。
- ショタ[俗語](EP2)
- ロリコンの男児版。
- 正太郎コンプレックスの略「ショタコン」をさらに略したもの。ここで言う正太郎とは、横山光輝原作のロボットアニメ「鉄人28号」の主人公である金田正太郎のことである。
- 本作では女性の恋愛における年下趣味の意味として使われている。
- シリンダー錠 (Cylinder lock)(EP4)
- 鍵の形状の一つ。現代で最も普及している形状である。錠前が、固定された外筒部と回転できるシリンダーと呼ばれる内筒部に分かれており、シリンダーのカギ穴にカギを差し込み回転させることで施解錠する。
- シリンダー錠に使われる鍵は、鍵穴に差し込む部分全体が板状になっており、板の上部にギザギザの凹凸がつけられて、板の側面には溝が彫られているタイプのものである。鍵穴は板を差し込む程度の穴しか開いてないため鍵穴を覗きこむことが困難となっている。また、上記に書かれたようにあくまで内部に設置されたシリンダーを回すために鍵が使われるので、シリンダー錠では物理的にドアの反対側まで鍵穴が通じていない。シリンダー錠の鍵穴を通じて黄金の矢がドアの向こう側に飛ぶというのは魔法描写としても違和感を感じることになっており、それゆえにEP4本文中で戦人が感じた疑問点として取り上げられたのである。(もっとも、黄金の矢がナノサイズの隙間でも通るというのならば別の話ではあるのだが…)
- 真相解明読本(しんそうかいめいどくほん)[作品名](-)
- 双葉社から発売されている「うみねこ」のガイドブック。正式名称は「うみねこのなく頃に 真相解明読本」。
- 各エピソード毎に巻が分かれており、そのエピソードで描かれたことや、公式掲示板での考察投稿などを見やすく編集してまとめている。推理・考察を好むユーザーにとっては役立つツール。
- 製作チームへのインタビューや、書き下ろしTIPSも掲載されており、本編だけではわからない意外なヒントが提供されることも。
- 神曲(しんきょく)[作品名](-)
- 13~14世紀に活躍したイタリアの詩人ダンテ・アリギエーリが記した叙事詩。中世キリスト教の神学/悪魔学の世界観をもとに死後の世界を壮大なスケールで描いた一大ファンタジーである。
- その物語は、作者であるダンテを主人公にしている。ある日森の中で道に迷ったダンテは古代ローマの詩人ウェルギリウスに導かれ、地獄・煉獄・天国と言った死後の世界を遍歴して回る。そして最終的にダンテの永遠の恋人であったベアトリーチェと再会し、昇天するというものである。
- 『うみねこのなく頃に』は「ベアトリーチェ」や「プルガトリオ」など、神曲の作品内で使われている単語がいくつもキーワード的にちりばめられており、作品のテーマと深い関係性があることが伺える。
- 進駐軍(しんちゅうぐん)[団体名][歴史](EP1)
- いわゆるGHQのこと。日本の報道機関や政府組織では、「連合国軍」という名ではなく「進駐軍」という名を使うように命令された。GHQの項目参照。
[編集]す
- 推理は可能か不可能か(すいりはかのうかふかのうか)[作中用語](EP1)
- EP1,EP2においてジャケット裏のキャッチコピーとして書かれたフレーズ。EP3からはキャッチコピーは「アンチミステリーvsアンチファンタジー」となった。
- EP8の展開を踏まえれば、「推理は可能か不可能か」という問いへの答えは「推理は可能。ただし『右代宮戦人には』という前提が付く」といったところであろうか。
- スインドル (swindles)[チェス用語](アニメ)
- チェス用語で、相手を(あくまでルールに則った上で)騙し、ミスを誘う手を示す。相手のミスを誘うことが主目的なので、必ずしもチェックメイトの為の最善手とは限らない。
- アニメ版第18話(EP3最終話)のサブタイトルとして使われている。
- EP3におけるベアトリーチェの「北風と太陽」作戦を表していると思われる。
- スコッチケーキ (scoth cake)[料理・飲料](EP4)
- イギリスの伝統菓子。洋酒漬けのドライフルーツを混ぜ込んだ固めのスポンジケーキであり、結婚式・クリスマス・イースターなど様々な行事の際に好まれる。食感は通常のケーキよりもバサバサしており、飲み物がないと食べにくい。それゆえにお茶会の茶菓子としても良く出される。単純に「フルーツケーキ」とのみ呼ばれることも多い。
- スキュアー (skewer)[チェス用語](アニメ)
- チェスの攻め方の一つ。直訳すると「串刺し」という意味になる。
- アニメ版第9話(EP2第4話)のサブタイトルとして使われている。
- 長距離直線攻撃が可能なビショップ・ルーク・クイーンを利用して、直線的に配置された相手の駒を攻撃する「ピン」という戦術の一種。直接攻撃にさらされる駒が、背後にある駒より価値が高い場合のピンを「スキュアー」と呼ぶ。将棋にも「田楽刺し」という同じような手がある。
- 次のような盤面の場合、黒のキング(K)は白のビショップ(B)からのチェックを外すために移動しなければならず、そうすると次の一手で黒のルーク(R)が白のビショップに取られてしまうことになる。
R Q K B K
- 次のような盤面の場合、黒のキング(K)は白のビショップ(B)からのチェックを外すために移動しなければならず、そうすると次の一手で黒のルーク(R)が白のビショップに取られてしまうことになる。
- スクラブ(EP5)
- 研磨材が混入された洗顔料のこと。洗浄の際に摩擦効果を高め、汚れや角質を落とす目的がある。
- scrubは「こすって磨く」の意味。
- スタンガン (stun gun)[武器・武術](EP4)
- 狭義には、高電圧(数万~数十万ボルト)の電気ショックを相手に与え戦闘能力を奪う護身用具のこと。殺傷能力はない。広義には個人が携行する非殺傷性兵器全般を指す。
- 電気ショック系のものは、ひぐらしのなく頃にでも大活躍(?)した。
- スチレン (styrene)(EP4)
- スチレン(styrene)は化学式 C6H5C2H3、分子量104の芳香族炭化水素。合成樹脂の材料として多用され、ラジカル重合させるといわゆる「発泡スチロール」になる。
- スチレンを紙状に薄く延ばしたものを「スチレンペーパー」という。スーパーで売ってる肉や魚のパックに使われている発泡スチロールに似た触感の白いトレイがスチレンペーパーである。
- スチレンペーパーは軽くて丈夫なため、ゴム動力の模型飛行機や、室内用の軽ラジコン飛行機の部品に使われることが多い。EP4作中で述べられている「スチレン製の飛行機」とはこのことである。
- ステイルメイト (stalemate)[チェス用語/サ変動詞](EP3)
- チェスのように駒を動かしチェックメイトを目指すタイプのボードゲームにおいて、相手からチェックされているわけではないのもかかわらず、自分の手番において全ての駒を合法的に動かすことができなくなったような状態のこと。近代のチェスではステイルメイトが起こると引き分けとすることが多い。
- チェスでは自分のキングを自殺させるような動かし方をすることをルールで禁じているうえに、パスという制度がないため、自軍の駒がキングを含めてごく少数だけになった場合などに「あらゆる駒を動かせない状況」が発生することがある。それがステイルメイトという状況を発生させている。
- チェスのゲーム終盤では、劣勢の側がなんとかこのステイルメイトに持ち込もうと策をめぐらし、そうはさせじとがんばる相手との間で虚々実々の駆け引きが行われることがある。
- 簡単な例を挙げると、黒番で次のようになった状態である(便宜上、黒駒を赤文字で示す。左上の隅(キングのいるマス)が盤面の隅とする。また、盤上には他の黒駒がなく、白のキングは安全な場所にいるものとする)。黒のキング(K)はチェックされていないのに身動きがとれず、またポーン(P)も動けない状態となっている。こうなるとステイルメイトで引き分けとなる。
- もし白のポーン(P)がなければ、黒はポーンを動かせるのでステイルメイトとならない。この場合、白としては、黒のポーンに自由を与えながらキングの動きを拘束するのが正しかった(この盤面では短手数でチェックメイトできる)。つまり極端に優勢な場面においても、相手の手を過度に限定しすぎることは自ら勝ちを逃すことにつながるわけである。
K P Q P N
- もし白のポーン(P)がなければ、黒はポーンを動かせるのでステイルメイトとならない。この場合、白としては、黒のポーンに自由を与えながらキングの動きを拘束するのが正しかった(この盤面では短手数でチェックメイトできる)。つまり極端に優勢な場面においても、相手の手を過度に限定しすぎることは自ら勝ちを逃すことにつながるわけである。
- 将棋でも原理的にはステイルメイト状況を作ることができるが、現実には実戦で現れることはまずない(取った駒を使える将棋では通常王将1枚になることはまずないため)。仮に現れた場合はステイルメイトされた側は投了するしかなく、負けである。(つまり、チェスと違って劣勢側はステイルメイトを避けなくてはならない)
- ズッキーニ (zucchini)[食材](EP4)
- ウリ科カボチャ属の一年生の果菜。見た目はキュウリのように細長いがカボチャの一種。歯ごたえや味はナスに似ており、油と相性がよい。
- 南欧(南フランス、イタリアなど)や南米の料理でよく使われる。ズッキーニを使った料理で特に有名なのがイタリア料理のラタトゥイユ(夏野菜数種をオリーブ油で炒めてワインで煮込んだ料理)がある。
- スノーグローブ (snow globe)(EP2)
- ガラスなど透明な材質でできた中空の球形・ドーム形の置物。中は水などの液体で満たされている。その中には、ミニチュアの人形・建造物類と、雪に見立てた白い粉末状のものが入っており、全体を動かすことによりその「雪」が降ってくる様を再現できる。スノードームとも呼ばれる。
- スパゲティ・ネーロ(spaghetti nero)[料理・飲料](EP7)
- イカスミのソースを用いたスパゲッティ。食べると舌まで黒くなるほど真っ黒である。ヴェネチア(イタリア)の名物料理。
- スマザードメイト (smothered mate)[チェス用語/サ変動詞](EP3)
- チェスの詰み手の一つ。周囲の駒が邪魔で自分のキングが逃げられないときに、相手側のナイト単独にチェックメイトされる手のことを言う。以下に例を示す(左上がa8、つまりチェス盤の左上角とする):
K R P P N
こういう危険があるので、相手のナイトが危険な位置に残っている時は、キングの周りを自駒で堅めすぎてはいけない。R K R P N B N - スマザード(smothered)とは「窒息」のこと。周囲の駒が邪魔でキングが身動きできない様子からこの名がつけられた。ナイトは駒を飛び越えて動くことができるので、他の駒に囲まれて守られているキングをも刺すことができるのである。
- EP3のベアトリーチェとワルギリアの魔法大戦シーンでは、ワルギリアが召喚した神の騎兵(おそらくはオーディン神がモチーフ) がベアトリーチェの召喚した城砦と巨人連隊を飛び越えてトドメを指そうとし、その様子をスマザードメイトと表現した。
- チェスの詰み手の一つ。周囲の駒が邪魔で自分のキングが逃げられないときに、相手側のナイト単独にチェックメイトされる手のことを言う。以下に例を示す(左上がa8、つまりチェス盤の左上角とする):
[編集]せ
- 西部劇世代(せいぶげきせだい)[台詞・口癖](EP3)
- 1950年代から1960年代前半に少年~青年時代を送った世代のこと。この時期は西部劇がハリウッドの「花形ジャンル」だった時代であり、『シェーン』(1953年)、『荒野の七人』(1960年)などの大作が数多く作られて日本でも好評を博している。また、アメリカ製の「テレビ西部劇」が日本で大量に放映されていた頃でもある。同時期ぐらいにガンブームも起きていた。当時の子供たちにとって「西部劇ごっこ」はごっこ遊びの代表格であった。
- これは日本のテレビ放映が始まった頃と符号する。テレビ放映黎明期は国産のコンテンツを自作するより、外国からコンテンツを買って放映した方が安上がりだったため、数多くの海外ドラマが日本語の吹き替えによって放映されたのである。
- ゼパル(Zepar)[宗教・魔術用語](EP6)
- ソロモンの72柱の一柱.
- 一般には甲冑姿の武人として描かれる.女性から男性に対する愛を燃え上がらせ,男女を結びつける力を持つという.
- ただし女性の生殖能力を失わせる力もあるというので,一筋縄ではいかない.
- セブンスランクルーク (seventh rank rook)[チェス用語](EP3)
- ゼロサムゲーム(zero-sum game)[学術用語](EP6)
- 専守防衛[軍事用語](EP4)
- 相手に対して先制攻撃は決して行わず、向こうが攻撃してきたときに始めて応戦するという軍事戦略上の思想。日本の自衛隊の基本理念。
- EP4本編では、相手が手を出すまではこちらは決して相手を殴らないという譲治の紳士的精神を表す言葉として使われている。
- 染色体がXX(せんしょくたい-)[台詞・口癖][学術用語](EP3)
- 要するに女性であること。
- 生物の雌雄を決定する染色体を性染色体という。人間の場合、46本の染色体のうち22対(44本)は男女共通である。残り1対(2本)のうち1本は男女ともX染色体だが、最後の1本は男性ならY染色体(つまりこの対はXY)、女性ならX染色体(同:XX)である。
- 占星術殺人事件(せんせいじゅつさつじんじけん)[作品名](EP5)
- 推理作家島田荘司のデビュー作(1981年)。彼の創造した探偵御手洗潔の初登場作でもある(御手洗はこの作品当時は占星術師が本業だったがのちに脳科学などを専門にするようになる)。日本ミステリー界の最高傑作のひとつと呼ばれることがある。
- 2.26事件が起きた日(1936年)に画家の殺害死体が発見された,そしてその奇怪な遺書に沿った猟奇的な大量殺人事件が続いたが,結局これらは迷宮入りとなった.その古い謎を、はるか後に御手洗たちが追いかけることとなる.
- 後に作品中のメイントリックが漫画『金田一少年の事件簿』で無断流用され、島田荘司の抗議を受け単行本にはトリック借用の断り書きがつくようになり、ドラマ版の該当エピソードは未DVD化となった。ちなみに無断借用されているのはトリックだけである。
- 全然駄目だぜ(ぜんぜんだめ-)[台詞・口癖][作中用語](EP1)
- 戦人の口癖。難しい推理シーンや他者との舌戦時において、自らを鼓舞したり相手を論破したりする際の決めセリフ。
- 余談だが、「ひぐらしのなく頃に解」でも他人を評する言葉として台詞に登場することがある。例:詩音が圭一を評して「こういうところが、……圭一の全然駄目なところ」(目明し編)、詩音が自分のことを考えているとき「全然だめだよね、なっちゃいない。」(同)、圭一の壮絶バトル時、相手に向かって「甘い甘い全然駄目だぜ」(罪滅し編)、古手梨花が他人を必死に説得している時「なんて思った?全然駄目ね」(皆殺し編の名場面)。
- 戦人の口癖。難しい推理シーンや他者との舌戦時において、自らを鼓舞したり相手を論破したりする際の決めセリフ。
- 喘息(ぜんそく)[医学・薬学](EP1)
- アレルギーや細菌・ウイルス感染などが原因で気管支炎が慢性化し発作的な喘鳴、咳などの症状により呼吸困難になる病気のこと。
- なお朱志香の喘息は喘鳴が無いため竜騎士ノイズを疑われているが、一口に喘息と言っても様々な症状があり、咳だけの喘息もあります。
- 先手必勝(EP5)
- 勝負毎において、先手をとれば必ず勝てる状況のこと。たとえば喧嘩において、相手より先に動いて拳を当てることができれば勝てる、などといった場合のことを表す。
- チェスなどの二人対戦ゲームでは、基本低に先手側プレイヤーと後手側プレイヤーの手番(ターン)が交互に入れ替わりながらゲームが進む。この場合の先手必勝とは、先手側につけば"必ず"勝てる定石が隠されているゲームのことをいう。逆に後手が"必ず"勝てる定石があるならそのゲームは後手必勝である。
- 先手か後手かで"必ず"勝てるのが決まるというのは理不尽に感じるかもしれないが、囲碁・将棋・チェスなどの運の要素が全くないゲームでは、双方のプレーヤーが常に「最善手」を打つならば必ず先手必勝か後手必勝か引き分けかが決まる。このような特性を持つゲームを「二人零和有限確定完全情報ゲーム」と呼ぶ。ちなみに、五目並べは先手必勝、オセロは後手必勝、チェッカーは引き分けになるゲームである。
- そのゲームが先手必勝か後手必勝か引き分けかを数学的に解明するには、あらゆるケースにおける全ての打ち手をシミュレートする必要があるため、高度なコンピュータを使って時間をかけた研究を行わないとまず無理である。
- EP5本編中では「チェスは先手必勝」といわれているが、本当に先手必勝かどうかは数学的にはいまだ解明しきれていない。ただ、統計的に見てみるとチェスの上級者たちが対戦した場合先手が勝つケースがきわめて多いため、「先手必勝の可能性が高い」とされている。
- 戦闘力(せんとうりょく)[パロディ](EP4)
- 鳥山明先生の往年の名作「ドラゴンボール」で使われる用語で強さを示す指標。後にキリという戦闘力とは違った強さを求める単位が登場した。
- 作中では最初の天下一武闘会(本家は天下一武道会)の優勝がやっと見たいな書かれ方をしてるが、実際は3回目までは楽勝である。(某チャンピオンが優勝したときは除外)
- パロディーとしてよく使われる。元ネタ(少年ジャンプ限定)はゆでたまご先生の往年の名作「キン肉マン」の「超人強度(パワー)」である。しかし、戦闘力ほど正確ではない。
- 聖ルチーア学園(せんと るーちあ がくえん)[作中用語](EP4)
- EP3の未来世界での縁寿が通っていたお嬢様学校。浮世離れしたお嬢様たちが通う窮屈な学園らしい。
- この学園は『ひぐらしのなく頃に』で園崎詩音が通っていた学園と同じ名前である。同じ設定かどうかは不明だが共通点は多い。『ひぐらし』では、ミッション系の全寮制で、厳重な警備を敷いていると描写されていた。
- 洗礼(せんれい)[宗教・魔術用語](EP1)
- キリスト教に入信するさいに行われる儀式。全身を水につけたり水をかけてもらったりする儀礼的行事により入信の証しとする。
[編集]そ
- そいつの親しい者から先に殺していって、悲しみを味わわせてから、最後に本人を殺す[台詞][パロディ][書物などからの引用]
- 戦人が好きな小説に出てくる台詞。
- 出典元は、『ひぐらしのなく頃に』で出てくる台詞から。(目明し編での園崎詩音の台詞「親しい人から順々に殺していって、悲しい思いをさせた後に殺す」) なお、EP1ではうみねこ作中世界では「ひぐらし」は小説として存在していることが判明している。
- 『ひぐらし』作中ではこれは「一個しかない命を虐め尽くす」方法とされているが、「一人を無限に殺す」ことができる無限の魔女にとってはナンセンス極まりないことかもしれない。
- 曹操(そうそう)[歴史][人名](EP5)
- 三国志に出てくる魏の建国者、曹操孟徳(155年~220年)のこと。名門の宦官の血筋に生まれた人物で、滅亡寸前の後漢において野心をもって出世を望み、朝廷に寄生して好き放題していた董卓を粛清した功績から時の皇帝である献帝の後見人的な位置につき、帝を傀儡としてその権威を利用して天下統一の足がかりをすすめた。正式に漢の丞相の地位を得た後、216年には「魏王」に封じられ、三国時代の最大勢力である魏国が誕生した。220年に死去したが、魏王を継いだ息子の曹丕が同年に漢の王位を禅譲され、ここに漢王朝は滅んだ。
- 歴史上は政治家としても兵法家としても有能であったという評価がされるが、「乱世の奸雄」な野心家であった曹操は儒教的な観点からは非難されることも多く、儒教的脚色に強い『三国演義』では悪役扱いにされている。近年の中国では再評価もされつつある(ドラマ「三国演義」では鮑国安、映画「レッドクリフ」では張豊毅と,いずれも魅力を放つ俳優が起用されている)が、曹操の評価が特に高いのは日本であろう。日本では吉川英治版『三国志』(1940年)以降、曹操を「劉備と並び立つもう一人の主人公」として扱う傾向があり、特にゲームやアニメなどの若年層向きサブカルチャー界隈では「カッコイイライバル」的なキャラクターになりがちである。
- ソードオフ (sawed off) [軍事用語][武器・武術](EP1TIPS)
- ライフルやショットガンのような銃身に長い銃において、銃身や銃床を切断すること。元来は銃の用語ではなくただの一般英語で、「Sawed off」というとそのものズバリ「切り落とす」という意味になる。「Sword Off」ではないことに注意。「Saw(ノコギリ)で切る」という意味なのである。
- 基本的にはショットガンの威力を増すために行われる改造。ショットガンで銃身を切り詰めると散弾が飛び散る範囲が極めて広くなり、至近距離での対人制圧力が飛躍的に上昇する。一方でライフル銃をソードオフしても携帯性が増すくらいでメリットはほとんどない(それどころか射程と命中率が下がる)。金蔵がウィンチェスターM1894をソードオフにしているのは明らかに映画の影響である。詳細は拳銃宿無しの項目を参照。TIPSでも書いてあるとおり、金蔵の改造ライフルは実利ではなく浪漫による改造なのだ。
- 相続 (そうぞく)[法律/サ変名詞](-)
- 個人の財産などの様々な権利・義務を他の個人が承継すること。
- 相続する人を相続人、相続される人を被相続人という。被相続人の死亡により、相続は開始する。被相続人の配偶者・子(子が死亡している場合はその子)は相続人になる権利がある(民法890条,同第887条, ).これらの者がいない場合はさらに直系尊属・兄弟姉妹の順に相続権が発生する(同法第889条)。なお、胎児も相続人となることができる(同法第886条。正確に言うと、相続に関しては、その開始時点ですでに生まれていたものと見なされる。ただし生きて生まなかった場合は取り消し)ということは民法に関するトリビアとしてよく紹介される。
- 被相続人や他の相続人を死亡させる、相続に関することで脅迫を行う、遺言書を破棄、捏造するなど不正行為をした場合は相続人の資格を剥奪される(民法第891条)。
- 本作の世界では、金蔵の財産がどう相続されるかは親族にとって常に大きな問題である。しかし親族の会話は法的に定められている相続の方法といささか齟齬をきたしている場合がある。「代襲相続」の項参照。
- 曽我岸 (そがきし) [地名](EP1)
- 足刀蹴り (そくとうげり) [武器・武術](EP4)
- 足刀(そくとう)とは空手の用語で、足の小指からかかとの間の側面のこと。親指を持ち上げ他の4指を下げることによって、刀のように鋭くなる。この部分を使った横蹴りを「足刀蹴り」と呼ぶ。顔面・あご等の上段の蹴上げに用いたり、脇腹・膝裏など下方への踏み込みに使う。
- そして誰もいなくなった[ミステリー用語][作品名](EP5)
- 1939年に出版されたアガサ・クリスティの代表的ミステリー小説。イギリスで出版されたときの原題はTen Little Nigers(アメリカではTen Little Indians, And Then There Were None)
- その内容は、孤島に集まった人々が次々に死んでゆく・島の主はゲストの前に姿を見せない・マザーグースの詩に従って殺人が行われる・最後にボトルメール(メッセージボトル)で事件が人々に伝えられる…など、『うみねこのなく頃に』と共通項が非常に多い。作者の竜騎士07は『うみねこのなく頃に』が『そして誰もいなくなった』のオマージュであることをインタビューで正式に発言している。
- ソロモン王 (King Solomon) [人名][歴史][神話・伝説](EP2)
- 古代イスラエル王国の王(在位BC966-922)。同国を強国に育て上げたが、その重税や豪奢趣味は死後に国の弱体化・分裂を引き起こす原因ともなった。
- 旧約聖書「列王伝」に登場し、その優れた知恵により今でも叡智の象徴となっている。
- 伝承ではその魔力は神から授かったもので、また、多くの天使や悪魔を使役してエルサレム宮殿を建立するなどの偉業を達成した。しかし悪魔らの尊大さをおそれた彼は72柱を壺に閉じこめ湖に封じたという。「72柱」の項参照。
- 損切り(そんぎり)[経済・社会用語](EP4)
- 購入後に価値が下落した不動産・株券などを、価値がそれ以上に下落する前に売り切ってしまうこと。
- 当然ながら赤字になるが、いくら待っても値上がりしないことだって十分有り得るので、成長が見込めない銘柄はさっさと売って損失を最小限に抑えることは投資の堅実な戦略である。
- 塩漬けの解説も参照。
用語解説と雑学
数字 / アルファベット / あ行 / か行 / さ行 / た行 / な行 / は行 / ま行 / や行 / ら行 / わ行
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