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ネタ/ヤスの頑張り物語

ネタ

35 :名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] :2011/01/05(水) 18:19:26 ID:AJKae4qa
「うー!ベアトリーチェすごいー!魔法で飴玉出したー!」

私の名はベアトリーチェ、右代宮家顧問錬金術師にして黄金の魔女、もちろん自称だ
私をベアトリーチェと呼んでくれるのはワルギリア、ロノウェ、そしてここに居る真里亞くらいのもので、
現実の私は皆にヤスと呼ばれる、右代宮家の一使用人にすぎない
とはいえ、最近は私も使用人として古株になり、使用人名である紗音と呼んでもらえることが多い
「うーッ!ねぇベアト、もっと飴出してッ!もっと出して~ッ!」
真里亞はかわいい、だがやはり子供の相手は疲れるというのが正直な所だ
しかし母親である楼座に半ば虐待を受けているようなものであるこの子を、蔑ろにはしたくない、愛を見せてあげたい
「いいから早く出せよ紗音、きひひ」
と思ったが、やはりこのガキにそんな感情は抱けそうもない
楼座もクソだが、そのクソに育てられた以上、真里亞もクソガキになるのは道理だ、私の責任では無い

忘れもしない1984年11月29日の事、私は源次さんのアドバイスの下、碑文を解き、黄金部屋に辿り着いた
その私に教えられた事実、右代宮金蔵が私の実の父親であるという事実は、私に衝撃を与えた
しかも私の母親も金蔵の娘であるらしい、どういうこっちゃねん、と突っ込みを入れる余裕すら無かった
金蔵は私に謝罪し、許しを請うた
何も出来ずただ狼狽える私に号泣しながら抱きつ太ももやら尻やらをまさぐる金蔵、されるがままの私
その横で涙を拭くババァ・ヤブ医者・家具頭の3人、いいから助けろよ
「そうじゃッ!理御、一緒にお風呂に入らんか?」
何故そうなる、そして『リオン』って誰
「ほっほっほ、血を分けた親と子の再会、水入らずで背中を流し合うのも良いかもしれませんねぇ」
「そうですな、シャ・・・じゃなくて理御さん、あんたもお父さんに孝行してやりなさい」
何を言ってるんだこのノータリンどもは
「それではお風呂の準備をしてまいります」
こいつらの脳みそには巨大なウジが湧いているに違いない

そんなわけで私は金蔵と風呂に入り、背中を流してやるという名目で執拗に身体を触られ、
その後ろで何故か源次が記念撮影をしていた
風呂から出るとババァとヤブ医者がニヤニヤしながら言った
「ほっほっほ、お楽しみだったみたいですねぇ」「いやいや羨ましいかぎりですなぁ」
1984年11月29日、私が魔女になり、私の『殺すリスト』に4つの名が追記された日だった

―――――――これから語られるは、私の真実の物語。

268 :名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] :2011/01/05(水) 19:08:57 ID:AJKae4qa
私にとって地獄への入り口となったあの日から数日後、金蔵はまた私を風呂に誘った
私はキッパリ断ったが、私が使用人専用の浴場で一人入浴していたところに
「ありゃ、間違ってしもうたわい」と金蔵は何食わぬ顔で入ってきた
この腐れ金玉はどうやら本格的に頭がイカれているらしい
私は逃げるように浴室から出ようとし、金蔵と揉み合いになった、ここぞとばかりに私の胸を揉む金蔵
「いやぁッ!やめて下さいッ!」
声をあげる私、局部を押しつけてくる金蔵、私は精一杯の力で金蔵を突き飛ばす
その刹那、バランスを崩した金蔵が、フラリと・・・
「ガツッッ!!」
浴室に鈍い音が響き渡る、見るとそこには目を見開いて仰向けに倒れる金蔵が
腰に巻かれたタオルはテントを張り、そして・・・その頭部から・・・血が・・・
「きゃああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーッッッ!」
思わず叫ぶ私
「どうかなさいましたかッ!」
と即座に入ってくる源次・ヤブ・ババァ、何故そこにいる貴様ら
落ち着いた所作で金蔵の様子を見る源次とヤブ
金蔵はピクリともしない、まさか、死んで・・・
「南條先生、どうにかなりませんでしょうか・・・」
「まぁ、不可能ではありませんな・・・こちらの方さえ弾んでいただければ」
そう言ってチラリと私を見、人差し指と親指で○を作るヤブ医者
「熊沢はどうだ?」
「ほっほっほ、私もこちらの方さえ弾んでいただければ」
同じく○を作るババァ
「理御様、つまりコレさえ用意して頂ければ、わたくし共はあなたをお守りすることができると、
 そういう分けでございます」
と言って○を作る源次、誰かこの豚マラ軍団を止めてくれ
そもそも私は被害者だ、このクソジジィにレイプされかけたところを抵抗した結果がこれ、これは事故なんだ
ええわかってる、わかってますとも、この豚どもは私が金蔵から受け継いだ黄金が目的なのだ
私が要件を呑まなければ、口裏を合わせて逮捕に持ち込むと脅迫しているのだ
そこに蔵臼と夏妃がやって来る、私の叫び声が聞こえたのだ
「こ、これは・・・ッ!!な、南條先生、まさか・・・」
「残念ですが、お亡くなりになっております、まぁ金蔵さんも本望だった事だろう」
どんな本望だよ、と思いつつも私は動揺で声が出ない
夏妃が蔵臼に何やら耳打ちをしている、蔵臼は何かを考えるような素振りをし、そして言った
「紗音、私としても若いおまえがこんな事で罪を被り輝かしい将来を台無しにするのは喜ばしい事ではない、そこでだ・・・」

こうして金蔵の死は隠蔽される事になった
表向きは私の罪を隠すため、その実情は蔵臼が金蔵の財産を使い込むためだ
源次・デブ・ババァの3人は蔵臼から決して小さくない額の金を受け取り、私にも請求した
源次は勝手に黄金を売却し、3人で分け合っていた
私に何ができただろう?警察に?ムダだ、ジジィとの痴情の縺れという最悪の汚名を着せられるのは目に見えている
私は誰にも救われない、私に救いは訪れない
これはもう、『決まっている』こと

だって私は、家具なのだから